劉文西の代表作

• 「毛主席と羊飼い」

  タイトルにある通り、毛沢東と羊飼いが描かれた作品です。
  緻密に描き込まれた写実性に富んだ画風と、パワフルな描線はまさしく劉文西ならではのもので、さらに作品内にあふれんばかりの明朗さや優しさ、逞しさを感じさせるのも特徴といえます。全盛期の毛沢東は人民服姿ですっくと立って微笑み、年老いてもなお確かな足取りで仕事に取り組む羊飼いと会話を交わしています。2人の親密な空気感さえ感じられるような迫真性に満ちた傑作です。

• 「黄河の子孫」

  黄河のほとりに集まった老若男女の姿を描いた作品です。
  船に乗って舵をとっている人、岸辺に座って孫娘を抱いて座る老人、逞しい立ち姿を見せる壮年の男たち、わきを向いてタバコに火をつける若い男、はにかんだように微笑む少女たち……といったさまざまな人たちが、明るい表情を浮かべてたたずんでいます。明日への希望に満ちた庶民の姿を、理想主義的にとらえた劉文西らしい作品といえます。