
啓功(けいこう)1912年–2005年

啓功は、現代中国を代表する書家のひとりです。
かつて清王朝を支配した愛新覚羅一族の血を引く貴顕の人でしたが、その生まれをひけらかすことなく、自然に身についた清廉潔白な人柄と確かな書の実力とをもって世を渡り、優れた書家として活躍しました。
権威主義とは無縁で、街の料理店の看板なども依頼があれば気さくに引き受けて書きました。現在でも、中国では街中で啓功の書に出会うことが少なくありません。
また教育者、学者、著述家としての顔も持っており、死の前年に出版された口述自伝『啓功口述歴史』はベストセラーとなっています。
生涯を書と学問に捧げた碩学の書家
1912年、啓功は北京に生まれました。
幼い頃に父を亡くしたこともあって生活は決して楽ではありませんでしたが、勉強熱心で成績は良く、特に文学や絵画の才能を発揮したといいます。
1920~1930年代にかけて高名な画家や学者に師事して学び、1935年からは輔仁大学で助教、講師として働き始めます。また1938年には故宮博物院に勤め、古今の文物の鑑定を手がけます。
その後、中央文史研究館の館長などを務め、学者人生を歩みます。
書家としてその名を知られるようになったのは、1960年代後半に文化大革命が始まった頃。 当時の国家主席・毛沢東による強権的な文化運動において、啓功は書に堪能なことを見込まれて「大字報」の制作を命じられます。大字報は文革の正当性を喧伝する壁新聞であり、啓功は古今のさまざまな書を研究しつつ、ひたすら書く日々を送ります。 そのさなかに、彼独自の書風を手に入れたといわれています。
そして1970年代後半、中国に吹き荒れていた文革の嵐が過ぎ去ると、教育者・学者としての生活に戻ります。また、1981年には中国書法家協会(中国の書道組合)の副主席に就任。3年後には主席となり、現代中国の書道の発展に尽くすことになりました。 以後は書画の研究に取り組み、海外へも積極的に訪問して見聞を広め、その学者人生を全うしました。
啓功の代表作
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「学为人师 行为世范」
「教師はしっかり学ぶべきである(生徒に教えるために)。教師は正しい行いを心がけるべきである(社会の模範になるために)」という内容のフレーズが、清々しい筆致で描かれている1幅です。 教育者としても活躍した、啓功らしい語句といえるでしょう。
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「得天下英才而教育之、一乐也」
こちらもまた“教育者・啓功”の面影をしのばせる作品です。 直訳すると、「天下の英才(優れた弟子)を教育することこそ、君子の楽しみのひとつである」となります。 古代中国の思想家・孟子の言葉から引用した一節を、作品化したものです。孟子は、「君子は父母・両親が健在であること、天にも人にも恥じることなく生きること、そして優れた弟子を持つことを喜びとする」と語り、身分のある人が権力欲にとらわれるのを戒めました。 このありがたい語句を題材に、啓功は堂々たる筆致で作品化しています。
その他、啓功の作品については『啓功書話』『啓功叢稿』などの著書で見ることもできます。
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