
王沂東(おうぎとう)1955年–

王沂東は、現代中国を代表する洋画家です。
その作品の大きな特徴は、色彩とモチーフに強いこだわりを持っていること。
1980年代の半ばに本格デビューを飾って以降、特に「赤」という色や「少女」というモチーフにこだわった作品を数多く制作しています。柔和な表情を浮かべた少女たちは清らかな雰囲気に満ちていますが、衣装として身につけている赤い服がほのかに陰りを帯び、独特の印象を見る人にもたらします。
繊細でどこかミステリアスな魅力のある沂東の作品は、国際的にも高い評価を得ています。
「赤」と「少女」にこだわる現代中国の代表的な洋画家
王沂東は、1955年に中国の山東省で生まれました。 工場勤めをしながら絵を描き、工場の演劇サークルに参加してポスターなどを描いています。 1978年には、本格的に絵画を学ぶために中央美術学院に入学。油絵を専攻し、在学中は故郷の山東省をはじめ各地を巡って写生に没頭し、腕を磨きました。
こうしてその才能を開花させた王沂東は、フランスで開催された芸術祭に参加して以降、立て続けに国際的な展覧会に出品します。日本で開催されたアジア美術展にも参加しています。 さらに、1984年には北京で開催された全国美術展で優秀賞を受賞し、一躍その名を知らしめます。その当時、沂東は母校である中央美術学院で教鞭をとっていました。
その後は、中国を代表する洋画家のひとりとして確固たる地位を築き、国際的にも活躍。1980年代の後半からはアメリカに招かれ、現代中国の油絵を特集する展覧会の開催に携わるなどしています。 そのほか、香港やマカオ、ドイツなどの国や地域で盛んに個展を開催。いずれも高い評価を得ています。
王沂東の代表作
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「農家母女」
1984年に北京で開催された全国美術展にて、めでたく優秀賞を獲得した作品です。 収穫期の農村が舞台。ジャガイモの蔓を大量にまとめて背負う若い母と、蔓が傾いてこぼれ落ちそうになっているのを、懸命に背を伸ばして手で支えようとしている幼い娘の姿を主題にしています。 厳しい農村の生活と、母娘の愛情に満ちた関係性を、柔らかいタッチで活写している感動的な作品です。
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「早春」
赤い服を身につけたおさげ髪の少女が、胸の前で手を組み、清らかな微笑みを浮かべながら私たちを見つめている……そんな姿を描いた作品です。 1995年に描かれた作品ですが、1990年代初頭を境に沂東が重視するようになった「写実性の高さ」が見て取れる仕上がりになっています。
その他、中国古来の自然風景の中に“陰陽”をあらわす男女の姿を描いた「蒙山晨雾」などが代表作として知られています。
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