蒋兆和(しょうちょうわ)1904年–1986年
蒋兆和は、20世紀後半に活躍した中国の画家です。
貧窮の中で生まれ育ち、幼い頃から最下層の生活を見て辛酸を舐め尽くした経験を持っており、それが作品作りに影響を及ぼしています。特に若い頃の絵画は、理不尽な社会で喘ぐ民衆の苦悩と悲しみを迫力たっぷりに写し取った作品に仕上がっています。
伝統的な“紙と筆”にこだわりつつ、西洋画のタッチを導入して残酷なまでのリアリズムに満ちた作品の数々を描きました。その芸術的な価値は高く、現在も高い価値を誇ります。一方、後半生では精緻なタッチを活かした肖像画を得意とするようになり、数々の優れた作品を残しています。
“苦悩の画家”から一流の肖像画家に転身した俊英
1904年、蒋兆和は中国四川省に生まれました。
孤児として育ち、悲惨な幼年時代を送ることを余儀なくされましたが、その苛烈な経験がのちの画業に反映されることになります。
1920年、16歳の蒋兆和は粗末な絵筆とスケッチブックを手に上海へと向かいます。 当時、東アジアで最も賑わう大都市のひとつであったこの街で、蒋兆和は百貨店の広告部に潜り込みます。自慢の絵筆をふるって広告デザインを手がけつつ、油絵や彫刻なども学びました。 やがてその作品を展覧会などに出品するようになり、新進気鋭の画家としてその名を知られるようになります。1929年には全国美術展覧会で作品が高く評価され、画家として独り立ちします。 翌年には南京中央大学で美術系助教授の職を得ます。
1943年、蒋兆和の代表作であり、近現代中国の絵画において最も重要な作品のひとつといわれる「流民図」が発表されます。社会の最下層で貧困に苦しむ人々の姿を巨大な画幅いっぱいに描き込んだ大作であり、発表されるや否や大きな話題を呼びます。
こうして、国民的な画家として知られるようになった蒋兆和。以後も、社会の下層に目を向け、路傍の片隅で見られる貧困の風景を写し取る作品を数多く手がけます。 しかし一方で、特に戦後は優れた肖像画、人物画も数多く手がけるようになりました。 中国文学史にその名を残す大詩人の杜甫や李白、『三国志』の登場人物として名高い曹操、また魯迅の小説『阿Q正伝』に登場する阿Qなどを描いています。
蒋兆和の代表作
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「流民図」
蒋兆和の名を轟かせた代表作であり、近現代中国絵画における傑作のひとつです。 縦2メートル、横27メートルという巨大な画幅の中に、100人以上の“流民”たちの姿を描きました。 西洋画風の写実的なタッチではありますが、中国伝統のエッセンスも加え、詩的リアリズムというべき仕上がりにしているのが特徴といえます。
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「杜甫像」
唐代中国の詩人・杜甫の姿を描いた作品です。
貧困と戦乱の中で翻弄され、優れた作品を残しつつも不遇の生涯を送った杜甫。やや憂いを帯びた表情で佇む彼の姿を気品のある筆致で描いています。 その他、「阿Q像」「流浪的小子」などが代表作として知られています。
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