
馬遠(ばえん) 生没年不詳

馬遠は、南宋時代に活躍したと考えられている中国人画家です。
宮廷画家として活躍し、精妙な筆遣いで優れた山水画や人物画を数多く描き、同時代で最も優れた画家として称揚されました。
その作品は余白を大胆に広くとった独特の構図が特徴的で、馬遠の作品ならではの味わいを生み出しています。南宋時代における「四大家」のひとりであるとされており、その作品は国宝級の価値を持ちます。
“余白”を鑑賞させる院体画の巨匠
馬遠は生没年不詳ながらも、現在の中国山西省で生まれたこと、現在の浙江省に居を構えていたことが判明しています。また、画家としては西暦1189~1224年ごろに活躍したこともわかっています。
そもそも馬遠の生家は、曽祖父の代から王朝の画院につとめる宮廷画家であり、祖父も父も、そして伯父も兄も宮廷画家として活躍しました。
そんな中、馬遠も画院に入り、院体画の画風にならった作品を数多く生み出します。
院体画とは、中国絵画の伝統にのっとった緻密で繊細な描写を重んじる絵画のことで、当時の王朝で発達しました。馬遠もまた、祖父や父、伯父や兄と同じく院体画のルールに従いつつ優れた作品を世に送り出しています。
山水画や人物画などさまざまなジャンルの作品を得意とした馬遠ですが、特に山水風景を描くときは「斧劈皴(ふへきしゅん)」と呼ばれる技法を好んで使っていたといわれています。 斧で建ち割ったかのような荒々しさで峻険な山の岩肌を表現する技法のことで、その水際立った腕前が高く評価されています。 また馬遠ならではの技法として、余白を常識はずれなほどたっぷりと作ることが挙げられます。 効果的にモチーフを描き込むことで、余白を単なる無駄なスペースとすることなく、鑑賞すべき絵の一部として機能させているのが特徴です。
そんな馬遠は、単なる宮廷画家のひとりとしてでなく、南宋時代における重要な画家のひとりと見なされています。
馬遠の代表作
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「洞山渡水図」
唐の時代に曹洞宗をひらいた僧・洞山良价を描いた作品です。膝上まで着物をたくし上げ、川を渡る洞山良价の姿をとらえています。頭上にはたっぷり余白をとり、荘厳なムードを醸し出しています。 洞山良价は全国を行脚する中、川に映る自分の姿を見た瞬間に悟りをひらいたとされています。 この作品は、まさしくその“悟りをひらいた瞬間”をとらえたものであり、余白の効果も相まって独特の雰囲気を生み出しています。
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「寒江独釣図」
寒江(冬の寒々とした雰囲気の川)に、独り小舟で釣り糸を垂れる人の姿を描いています。 川は余白で表現されており、その物寂しげな姿を強調しています。 余白を効果的に活用した馬遠ならではの特徴が活きた代表的な作品といえます。
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