
翁方綱(おうほうこう)1733年–1818年

翁方綱は、清代中期に活躍した書家であり、研究者でもあります。
研究者としては、漢時代の文字についての研究成果を著した『石経残字考』『両漢金石記』をはじめ、数多くの著書を残しています。また方綱は詩人・評論家としての顔も持っており、「詩人を目指すなら教養を身につけるための学問に励むべし」と主張しました。
一方、書の分野では、研究対象であった漢時代の文字、また唐の時代に形成された楷行の書体を反映させた作品を残しました。同時代の書家・王文治や劉墉と並ぶ清代中国の大家と見なされており、その作品は現在も高い価値を持ちます。
書を芸術として学び、優れた研究成果を残した碩学の書家
1733年、現在の北京で生まれた翁方綱。幼い頃から才能にあふれ、19歳にして科挙に合格して進士となり、以後は宮廷に仕える学者として研鑽を積みました。 最終的には、学者としては最高位というべき「内閣学士」の地位を得るに至ります。 また、科挙の地方試験に関わったり、地方の学政(教育監督官)を務めたりと、若い才能を伸ばす教育者としての活動を積極的に行いました。
あわせて、個人的に詩や書の研究につとめ、理論書や研究所を数多く著しています。 さらに、古来の伝統を重んじる「帖学」に基づいた書に優れ、研究の合間には盛んに作品を書いています。
以上のように、研究熱心な“碩学の人”という印象のある翁方綱。しかし一方で、文壇の権力者となってからは自らの派閥に入らない書家を冷遇するという人間くさい一面も見せました。 たとえば、碑学派の書家として新境地を開いた放浪の書家・鄧石如が北京に現れた際、挨拶に来ないということで激しく怒り、とうとう追放してしまったという逸話が残っています(石如はそのような扱いにもめげず、のちに偉大な書家となりました)。
こうして、清代中期の中国における文壇の大物として活躍を続けた翁方綱。 晩年には老衰によって細かい字を書くことが困難になるものの、最後まで筆をとり続けます。 そして1818年、86歳で大往生を遂げ、その名を残しました。
翁方綱の代表作
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「与王之啓書札」
京都国立博物館に所蔵されている、翁方綱の書です。 ともすれば、“頭でっかちの学者”と思われがちな方綱ですが、実際に筆をとらせて紙に向かわせると古典の書体を自らの血肉とした流麗な文字を書きました。 この作品においても、その典雅で匂やかな雰囲気を十分に見てとることができます。
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「模九成宮醴泉銘冊」
こちらは、東京国立博物館所蔵の逸品です。 翁方綱のオリジナルではなく、彼が研究対象としていた唐時代の書家・欧陽詢の書を筆写したものです。 まずは細い筆で輪郭線を写し取り、あとから中を墨で塗りつぶして写し取りました。 その繊細な筆遣いには、研究者の執念というべき筆遣いを感じることができます。
その他、数多くの作品を残している翁方綱。研究書である『隷八分考』『孔子廟堂碑考』なども代表作として知られています。
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