
銭松嵒(せんしょうがん)1889年–1986年

銭松嵒は、現代中国を代表する画家のひとりです。
中国や香港で開催されるオークションでは軒並み高額で落札されるほど、その作品は高い価値を持ちます。
作品の特徴としては、中国絵画史を縦断するかのように学んでいった過去の大家たちの影響を大きく受けていることが挙げられます。
また、若い頃に学んで衝撃を受けた西洋絵画のエッセンスも加えて、モダンな独自の画風を築きました。
西洋画の影響を受けつつ中国画の発展に寄与した画家
1899年、銭松嵒は中国江蘇省に生まれました。
8歳にして、博学な父のもとで詩や書、絵画を学んで教養の基礎を身につけ、15歳の頃に特に絵画に興味を絞って重点的に学び、盛んに写生するなどして腕を磨きました。
努力家だった銭松嵒は、その後も生涯にわたって写生や模写を熱心に行いました。
清代の石渓をはじめ、過去の大家たちの作品に影響を受けつつ中国画の技術を醸成させ、さらに西洋画のエッセンスも加えて独自の画風を築きました。
そんな銭松嵒は、1918年に江蘇省の第三師範学校に入学。卒業後は教育者の道を進み、蘇州市、無錫市で教えました。 その間も画業に励み、1929年には国立美術展に作品を発表。その若い才能は多くの人を魅了し、これがきっかけで銭松嵒は、現代中国絵画を代表する画家のひとりとして成長していきます。
特に、戦後に本格的な活動をスタートさせます。 中国各地で個展を開催し、高い評価を得ることになりました。 その後は美術関係の公的機関において要職を務め、中国絵画の発展に尽くしました。 1955年、無錫美術協会の主席に就任。 また1957年、美術家協会江蘇分会に迎えられ、副主席のポストに就きます。 中国絵画を代表する画家のひとりとして国際的な評価も高まりますが、1986年に亡くなるまで精力的に作品作りを続け、生涯現役を貫きました。
銭松嵒の代表作
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「松山觀瀑図」
1947年に描かれた作品です。
中国伝統の山水画の技法にのっとり、幽玄な山水風景を繊細なタッチで描いています。 遠景の滝、近景の松とあずまや、そして風雅な装いで道をゆく人々の姿が見事な一体感をなしており、見る人を惹きつけます。 -
「光明万年」
銭松嵒の晩年の作品です。
凄絶な曙光を浴びて輝く夜明けの山水風景を、見事に描き切っています。 当時、胃癌と診断されていた銭松嵒は病と闘いつつこの作品を仕上げました。出品された国立美術展では名誉賞に輝くことになります。 現在は、中国国立博物館に所蔵されています。
その他、「紅岩」「陝北江南」などが代表作として知られています。
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