古来より神秘の力を宿すとされ、世界中で珍重されてきた「ピンク珊瑚」。
淡いピンク色から赤に近い濃厚な色合いまで、その優美な色彩と希少性は多くのコレクターを惹きつけ、高い価値を保ち続けています。とくに日本産の上質なピンク珊瑚は、国際市場でも高い評価を受ける宝石のひとつです。
「ピンク珊瑚は価値が高い?」
「ピンク珊瑚の買取相場はどれくらい?」
など、ピンク珊瑚の価値が知りたい方のために、買取価格などを解説します。高価買取が期待できるピンク珊瑚の特徴や、高額で買い取ってもらう方法などにも触れているため、ぜひ参考にしてください。
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ピンク珊瑚について
ピンク珊瑚は宝石珊瑚の一種で、アクセサリーや置物などさまざまな用途で使用されています。
まずは、ピンク珊瑚の特徴や歴史について見ていきましょう。
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特徴
ピンク珊瑚はピンク色をした珊瑚を指し、桃珊瑚や桃色珊瑚と呼ばれることもあります。色味は白に近い薄いピンク色やオレンジ味のかかったものなどさまざまです。赤っぽいものは「血桃」と呼ばれ、赤珊瑚と見分けがつきにくいものまであります。
宝石珊瑚のなかでは比較的採取されやすく、地中海やハワイ沖、ミッドウェー近海などで採掘され、日本では小笠原列島や五島列島、奄美、沖縄、宮古島周辺といった日本近海が主な産地です。
ほかの珊瑚よりも大きく成長するといわれており、高さや幅が100cm以上を超えるものも珍しくありません。重量が40kg以上のピンク珊瑚も確認されています。
歴史
珊瑚の歴史は古く、人類は古来よりお守りや宝飾品に珊瑚を用いていたといわれています。
古代ローマから神秘的な力を持つ石として信じられていたという説もあり、古くから人々に親しまれてきました。
日本に珊瑚がもたらされた時期は詳しくわかっていませんが、奈良時代に中国から伝えられたのが始まりといわれています。
最古の珊瑚として日本に現存しているのは、聖武天皇や光明皇后などが奈良東大寺の大仏開眼会で使用したとされる冠です。珊瑚で装飾されており、現在でも正倉院に納められています。
19世紀に入ると日本でピンク色の珊瑚が発見され、ピンク珊瑚が関心を集めるようになりました。当時は幕府への献上品などに使用される貴重なものとして扱われたといわれています。
明治時代には日本で珊瑚漁がはじまり、世界各国で日本の珊瑚が注目されるようになりました。現在でも日本の珊瑚は高く評価され、ピンク珊瑚をはじめとする各種の珊瑚がさまざまな形で多くの人々に愛されています。
ピンク珊瑚の見分け方
ピンク珊瑚とほかの珊瑚を見分ける材料は、色味で分類されるのが一般的です。色がピンク色であればピンク珊瑚と判断できます。
しかし、あまりにもピンク色が淡く白っぽいものは「白珊瑚」と判別されることがあります。また、ピンク色が濃く限りなく赤に近いものは「赤珊瑚」とされることもあるでしょう。
境目の色味をしているものは珊瑚の種類が判断できない場合もあるため、確実に見分けるには骨董品買取業者に見てもらう方法がオススメです。
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→【珊瑚の種類】買取業者が定義する珊瑚の種類一覧
ピンク珊瑚の買取価格
ピンク珊瑚はどれくらいの価値があるのでしょうか。買取相場と高価買取が期待できる「エンゼル・スキン」について紹介いたします。
買取相場
ピンク珊瑚の買取価格は形や大きさ、色味などによって左右されます。原木であれば数万円が相場とされており、大きいものは数十万円で買取される可能性もあるでしょう。
小粒のピンク珊瑚が連なっているネックレスは数千円から数万円、ピンク珊瑚の粒が大きければ大きいほど高価になる傾向にあります。
ブローチなどはデザインやピンク珊瑚の大きさ、ほかの部分に何の素材が使用されているかなど評価が変わり、数万円で取引されることが多いです。
指輪やイヤリングなどに加工された小さなピンク珊瑚が高額になるケースは少なく、数千円で買い取られる傾向にあります。
高価買取が期待できる「エンゼルスキン」
ピンク珊瑚には高価買取が期待できる「エンゼルスキン」と呼ばれる特徴を持ったものがあります。
日本では「本ボケ」と呼ばれる、淡いピンクが均一になっている色ムラがないピンク珊瑚です。
エンゼル・スキンは幻の珊瑚ともいわれており、現在では採取されていません。国内はもちろん、海外でも高い注目を集めており、流通量も非常に少ないため、市場では高額で取引されます。
また、エンゼルスキンよりも色の濃い薄桃色が均一になっているピンク珊瑚は「フェニックス」や「マガイ」と呼ばれます。「フェニックス」も美しいピンク珊瑚として世界から需要が高く、高額買取が期待できるでしょう。
高く評価されるピンク珊瑚の特徴
・色ムラや傷がない
・日本産
・原木
・充填処理されていない
高額買取が期待できるピンク珊瑚は、上記のような特徴を持っているものです。
▼珊瑚の高価買取ポイントについて詳しくはこちら
→珊瑚の高価買取ポイント
色ムラや傷がない
一般的に色味が均一であるピンク珊瑚は、高く評価される傾向にあります。また、傷がないかどうかも重要なポイントです。
色ムラがなく、無傷であれば、ピンクの濃度に関係なく高額買取の要素となるでしょう。
国産
国産のピンク珊瑚は品質が高いとされており、海外で採れたピンク珊瑚よりも高い値がつきます。
潮の流れや地理的な要因から、国内で採れるピンク珊瑚は良質なものとされているため、高評価に期待できます。
原木
ピンク珊瑚は原木が一番高額査定になるといわれています。置物やアクセサリーなど、さまざまなものに加工されることが多いですが、買取では加工品よりも原木のピンク珊瑚が高く評価されるでしょう。
大きさが伴っていれば、その分高額になる傾向があります。
充填処理されていない
充填処理とは、珊瑚のキズや穴などを隠すために施される人工処理です。樹脂やガラス、オイル、ワックスなどが珊瑚の修復に使われます。
充填処理されている珊瑚は、充填処理されていない珊瑚よりも買取価格が低くなります。キズや穴があっても充填処理されていない方が、高額買取にも期待できるでしょう。
おわりに
ピンク珊瑚は宝石珊瑚の一種で、淡いピンク色からオレンジ色、赤に近い濃いピンクまでさまざまな色をしています。日本では小笠原列島や五島列島、奄美などの日本近海で採取され、ほかの珊瑚よりも大きく育つ点も特徴です。
ピンク珊瑚は色味で判別され、白に近いものや赤に近いもので白珊瑚や赤珊瑚に区別されることもあり、素人では見分けがつきにくい場合もあります。
境目の色味をした珊瑚は、骨董品買取業者に見てもらうと確実な種類がわかります。
ピンク珊瑚の原木は数万円、大きいものは数十万円が買取相場です。アクセサリーなど小さいものに加工されているピンク珊瑚は、あまり高額で取引されません。
また、色が均一で傷もなく、日本産で充填処理されていないピンク珊瑚は高く評価されるでしょう。
日晃堂は珊瑚の買取を強みとしており、ピンク珊瑚をはじめとするさまざまな珊瑚の買取について高い実績があります。
小さな珊瑚であっても丁寧に査定し、適正価格のご提示が可能です。ピンク珊瑚の買取は、日晃堂にお任せください。
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→【珊瑚鑑定】珊瑚の鑑定と査定の違い
※記事内に掲載している買取価格は参考価格となり、買取価格を保証するものではございません。同様の作品であっても査定時の相場や作品状態などによって買取価格は変動いたします。