あなたの引き出しの奥に、思い出の品々と一緒に眠っている100円玉。それが実は、高い価値を持つ「鳳凰100円銀貨」かもしれません。
鳳凰100円銀貨はコレクターの間でも高い人気を誇り、その希少性から高値で取引されることがあります。
この記事では、鳳凰100円銀貨の特徴や価値、そして市場相場について詳しく紹介。さらに、鳳凰100円銀貨以外の100円銀貨についても触れ、それぞれの市場価値を比較しながら解説します。
鳳凰100円銀貨の価値に興味がある方や、古銭の査定買取を検討している方はぜひ最後までご覧ください。
鳳凰100円銀貨とは?その特徴と歴史
鳳凰100円銀貨は、1957年と1958年に日本で発行された銀貨です。銀の含有率は60%(銅30%、亜鉛10%)で、重さは4.8グラム、直径は22.6ミリメートルです。このコインは通貨として流通し、現在も利用できるものの、主にコレクターズアイテムとして扱われています。
歴史的背景と発行年
鳳凰100円銀貨が発行された背景には、戦後の日本経済の復興と、国内外での信頼回復の意図がありました。
1950年代後半、日本は高度経済成長期に突入し、国際的な経済力を示すために新しい硬貨の発行を決定。この銀貨は、わずか2年間のみの短期間発行だったため、現存する数が限られており、その希少性が価値を高めています。
デザインの特徴
鳳凰100円銀貨のデザインは非常に象徴的で、表面には「平等院鳳凰堂」にも掲げられている伝説の鳥「鳳凰」が描かれています。この鳳凰は、翼を広げて舞い上がる姿が非常に印象的です。
裏面には、旭日を囲むように桜花が配置されており、日本の伝統と現代性を融合させた美しいデザインとなっています。この芸術的なデザインも、コレクターにとっての魅力の一つでしょう。
鳳凰100円銀貨の価値を決める要因
鳳凰100円銀貨の価値を決定する主な要因は、発行年と発行枚数、そして硬貨の状態です。これらの要素が組み合わさって、硬貨の市場価値が形成されます。
まず、発行年と発行枚数について見てみましょう。鳳凰100円銀貨は1957年(昭和32年)と1958年(昭和33年)の2年間のみ発行されました。それぞれの発行枚数は以下のとおりです。
1957年(昭和32年):3,000万枚
1958年(昭和33年):7,000万枚
このため、1957年銘の硬貨の方が相対的に希少で、一般的に高値がつきやすい傾向にあります。
また、鳳凰100円銀貨の価値を評価する際、状態は非常に重要な要素となります。コインの状態は、未使用のミント状態から使用済みの劣化状態まで、細かく分類されます。
特に、発行当時の艶や細部の鮮明さが保たれている「完全未使用品」は、コレクターに高く評価されます。一方、傷や摩耗、変色がある硬貨は価値も下がることが一般的です。
市場価値の目安としては、数百円から数千円の価格帯が多く見られます。
ただし、自分で磨いて「無理にきれいにしよう」とすると、かえって価値を下げてしまう可能性があるので注意しましょう。
鳳凰100円銀貨以外の100円銀貨
鳳凰100円銀貨以外にも、日本では複数の100円銀貨が発行されています。ここでは、「稲100円銀貨」と「東京オリンピック記念100円銀貨」について詳しく解説します。
稲100円銀貨
稲100円銀貨は、鳳凰100円銀貨に続いて1959年から1966年にかけて発行された銀貨です。
品位やサイズなどは鳳凰100円銀貨と同じで、銀の含有率は60%(銅30%、亜鉛10%)、重さは4.8グラム、直径は22.6ミリメートルとなっています。
このコインは、日本の象徴的な農業文化を反映したデザインが特徴で、表面には「稲穂」が描かれています。裏面には、「分銅」の図案と額面である「100」が記されたデザインです。
このデザインは一般公募により採用されたもので、大きな稲穂の図案が特徴になっていることから「稲100円銀貨」と呼ばれます。
なお、1959年から1966年の間で、1962年(昭和37年)だけは発行がありませんでした。各年、稲100円銀貨の発行枚数は以下のとおりです。
1959年(昭和34年):1億1000万枚
1960年(昭和35年):5,000万枚
1961年(昭和36年):1,500万枚
1962年(昭和37年):発行なし
1963年(昭和38年):4,500万枚
1964年(昭和39年):1,000万枚
1965年(昭和40年):6,250万枚
1966年(昭和41年):9,750万枚
市場価値としては、発行枚数が若干少ない1960年から1964年のものが多少高くなるケースもありますが、初年度銘となる1959年も発行枚数の割に高く評価されています。
そのため、発行年や発行枚数よりも、銀貨の状態が重要視される傾向です。エラーコインなどの例外を除くと、一般的には数百円程度、完全未使用で数千円の価格帯が多く見られます。
東京オリンピック記念100円銀貨
例外として、記念貨幣である100円銀貨も過去に発行されています。それが、1964年の東京オリンピックを記念して特別に発行された「東京オリンピック記念100円銀貨」です。
銀貨の品位やサイズなどは、鳳凰100円銀貨や稲100円銀貨と同じで、銀の含有率が60%(銅30%、亜鉛10%)、重さは4.8グラム、直径は22.6ミリメートルとなっています。
表面は、「五輪マークと聖火」が描かれたデザインです。裏面は、「TOKYO 1964」の文字と額面を示す「100」の数字が入っています。100の数字の背景には、日本国旗を連想させる「丸」の図案が特徴的です。
発行枚数は8,000万枚、市場価値は状態によって数百円から数千円の価格帯で推移しています。
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鳳凰100円銀貨は、その美しいデザインと歴史的背景から、コレクターからも人気があります。
発行年や発行枚数などの要因がその価値を左右しますが、特に状態の良い銀貨は評価も高く、高額で取引されることがあります。市場相場は状態や年号によって大きく異なるため、コインの評価を正確に行うことが重要です。
また、「鳳凰100円銀貨」と「稲100円銀貨」の両方とも発行が終了していますが、現在でも通用力を有する貨幣となっています。ただし、自動販売機などでは認識されない可能性が高いので注意しましょう。
もし現金としての利用をお考えの際は、「お買い物での利用」や「銀行で最新の100円に交換してもらう」よりも、買取業者に引き取ってもらうのがおすすめです。
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