岩倉具視の500円札は価値が高い?買取相場や高く評価されやすい特徴などを解説
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今では500円硬貨が主流ですが、かつて私たちの生活を支えていた岩倉具視の500円札。今では目にすることも少なくなったこのお札ですが、額面以上の価値を持つケースもあります。
「500円札の価値が知りたい」
「500円札で高額取引される種類は?」
など、500円札の価値について調べている方のために、買取相場や高く評価されやすいものなどをまとめました。
500円札のなかにはコレクター需要が高く、高額買取されるものもあります。買取を検討している方や持っている500円札の価値が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
500円札とは?

500円札は、昭和から平成にかけて発行された紙幣です。現在、500円の額面を持つ貨幣は「500円硬貨」ですが、その前は500円札が流通していました。
まずは、500円札の特徴や歴史、現在の扱いについて解説いたします。
特徴
500円札は、表面に岩倉具視(いわくら ともみ)が描かれています。岩倉具視は明治維新の立役者として知られ、日本の近代化に大きく貢献した人物です。多大な功績が評価され、500円札の肖像画に採用されました。
一方、裏面の図柄は山梨県の雁ヶ腹摺山から見た富士山です。この富士山は、当時国鉄職員だった名取久作(なとり きゅうさく)が撮影した写真を図柄として採用したといわれています。
種類
| 種類 | B号券 | C号券 |
|---|---|---|
| サイズ | 76 × 156(mm) | 72 × 159(mm) |
| 主なデザインの違い | 肖像画の左側に額面を表す数字や彩紋が印刷されている | 肖像画の左側に余白がある |
| 透かし | 野菊・500 | 桜花・波線 |
500円札にはB号券とC号券の2種類が存在します。岩倉具視の肖像画や富士山の図柄は同じですが、見比べるとサイズや構図などが異なることに気づくでしょう。
主な違いは、肖像画の左側や透かしなどです。B号券は肖像画の左側に「500」の文字や彩紋がぎっしりと印刷されていますが、C号券は肖像画の左側に余白があります。
C号券の余白は、余白部分に透かしを配置して透かしを確認しやすくするためのものです。真贋の見極めを容易にすることで、偽造防止対策が強化されました。
B号券の透かしは野菊や額面の「500」で、C号券は透かしをより精巧にするため複雑で細かい花びらの桜花とその周りに緻密な波線が採用されています。
歴史
- 1951年(昭和26年):「500円札B号券」発行開始
- 1969年(昭和44年):「500円札C号券」発行開始
- 1971年(昭和46年):「500円札B号券」発行停止
- 1982年(昭和57年):「500円硬貨」発行開始
- 1994年(平成6年):「500円札C号券」発行停止
500円札は1951年から1994年まで流通し、約40年間国民の生活を支えてきた紙幣です。
500円札が発行されるまでは1,000円札と100円札が主に使用されており、中間額面がなく不便が生じたために500円札の製造に至ったといわれています。
まずはB号券が発行され、後に偽造防止技術を精巧化したC号券が発行されました。昭和末期、500円硬貨が製造されて国民に定着すると、1994年をもって500円札は日銀からの払い出しが停止されます。
現在の扱い
500円札は既に発行が停止されていますが、現在も500円の価値を持つ貨幣として使用できます。
しかし、自動販売機や自動精算機では認識されないことがほとんどであるため、500円として使用する場合は銀行で現行通貨に両替してもらいましょう。
また、もしかすると古銭として500円以上の価値が認められる可能性もあります。まずは、買取業者などで査定してもらい、額面を超える価値がないか確認してみましょう。
買取価格が額面以下になるようであれば、貨幣として使用することを検討しましょう。
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500円札の価値

500円札は、500~1,000円が買取相場といわれています。古銭のなかでも高い価値がつきにくい種類です。
B号券とC号券では、古くて残存数が少ないB号券の方が比較的高く評価される傾向にあります。B号券は最も古い500円札であり、流通期間もC号券と比べると短く、歴史的価値や希少価値が評価されるためです。
最初に登場した500円札ということでコレクター需要も高く、額面以上で取引されることは少なくありません。
C号券は発行枚数が多かったため、ほとんどが額面通りで取引されるでしょう。しかし、諸条件を満たした一部の500円札にはプレミア価値がつき、相場以上の価値が期待できます。
高く評価される500円札

- ピン札
- 記番号が特殊
- エラー紙幣
500円札で高く評価されやすいものは、ピン札や記番号が特殊なもの、エラー紙幣に限られます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。
ピン札
ピン札とは完全未使用に見えるキレイな紙幣のことで、本当に未使用ではなくても折り目やシワ、汚れなどが一切ない状態をいいます。
ピン札の500円札B号券は数千円で取引されることが多く、1万円に近い価格になるものもあるでしょう。C号券に関しては、流通量も多く希少価値があまりないため、額面通りとなることも少なくありません。
記番号が特殊
記番号とは、紙幣1枚1枚に割り振られた識別番号で、紙幣の表面の右下と左上に印刷されています。アルファベットと数字を組み合わせた形式で表され、同じ記番号を持っている紙幣はありません。
記番号がすべて同じ数字である「ゾロ目」であったり、数字が連続している「階段」だったりなど、特殊な並びであれば買取価格が向上します。
▼記番号がレアなお札について詳しくはこちら
→お札の番号がレアなものは高額になる?レア番号の種類と買取価格を紹介
エラー紙幣
- 福耳・・・紙幣の四隅いずれかに余分な切れ端が残っている
- 印刷ズレ・・・図柄などが本来の位置とはズレて印刷されている
- 印刷抜け・・・本来印刷されるべき図柄や文字などの一部が抜けている
- 裏写り・・・裏面の図柄が表面に薄く写っている
- 液だれ・・・印刷のインクが垂れたりにじんだりしている
エラー紙幣には、主に上記のような種類があります。
エラー紙幣とは、紙幣の製造過程でなんらかの問題が生じ、本来のデザインや形と違う状態になってしまったものです。非常に希少価値が高いため、買取市場では高額で取引されています。
エラーの種類にもよりますが、エラー紙幣に分類される500円札は数万円で取引されることもあるでしょう。とくにエラー具合が激しかったり、紙幣の状態が良好だったりするものは高く評価されます。
エラー紙幣は銀行券として使わず、買取業者などに買い取ってもらうと得するでしょう。しかし、銀行ではエラー紙幣であっても額面通りの評価となるため、必ず買取業者などに持っていくのが得策です。
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発行されなかった幻の500円札
- い500札
- 弥勒菩薩像の500円札
日本で流通した500円札は岩倉具視が印刷されたものだけですが、実は流通しなかった「幻の500円札」と呼ばれているものが2種類あります。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
い500札
い500円札は、1945年11月から1946年2月まで製造された500円紙幣です。肖像画には、壹圓札にも採用された武内宿禰(たけのうちのすくね)が描かれました。
第二次世界大戦終戦の影響でハイパーインフレに陥った日本は、通貨の価値が急落したことでより多くの紙幣が必要になったといわれています。
い五百円券はその需要に応えるために製造されましたが、品質が悪く通貨として適さないと判断され、発行までに至りませんでした。
弥勒菩薩像の500円札
弥勒菩薩像の500円札は、第二次世界大戦の直後に発行が計画された紙幣です。現在、国宝第1号に指定されている広隆寺の弥勒菩薩像が図案として製造されていました。
しかし、当時日本を統治していたGHQ(連合国軍総司令部)が「高額紙幣の発行はインフレを助長する恐れがある」と指摘したため、発行されなかったといわれています。
500円札は日晃堂がお買取いたします
500円札を買取に出そうと考えている方は、日晃堂にご相談ください。
日晃堂は、岩倉具視の500円札はもちろん、さまざまな古銭に対応してまいりました。これまで多くのお客様にご満足いただき、多数のご依頼をいただいております。
日晃堂には古銭に精通した一流の査定士が在籍しているため、適正価格のご提示が可能です。真贋の見極めや古銭市場での価値、需要、歴史や文化としての重要性など、さまざまな要素を考慮して丁寧に査定いたします。
古銭としての価値を最大限に引き出した取引をご希望の方は、日晃堂にお任せください。
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おわりに
500円札は昭和から平成にかけて発行された紙幣で、500円玉が流通する前に使われていた銀行券です。表面の肖像画には岩倉具視が採用され、裏面は富士山の図柄が印刷されています。
初期に発行されたB号券と透かしの技術が精巧化したC号券の2種類が発行され、約40年間も生活に浸透していました。
500円札の買取相場は500~1,000円といわれており、額面以上の価値を持つものは限られています。ピン札や特殊な記番号、エラー紙幣などは高く評価され、相場よりも高い金額で取引されるでしょう。
日晃堂はあまたの古銭を取り扱い、高い実績を持っている専門業者です。古銭について深い知見を持った査定士が対応し、他店に負けない取引をお約束いたします。
500円札の買取は、ぜひ日晃堂にご依頼ください。
※記事内に掲載している買取価格は参考価格となり、買取価格を保証するものではございません。同様の作品であっても査定時の相場や作品状態などによって買取価格は変動いたします。
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