江戸時代には数多くの金貨が鋳造されていました。その中の1つである文政一朱金は、流通していた期間が短く、現存数が少ない古銭です。きれいな状態で保存されていた文政一朱金は希少価値が高く、高値で買い取りが行われています。
この記事では文政一朱金の歴史や特徴だけではなく、買取評価についても詳しく解説します。高く売るコツなどもご紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。
文政一朱金の歴史とは?
日晃堂でお買取した文政一朱金:裏
文政一朱金は文政7年(1824年)から天保3年(1832年)発行された金貨です。260年以上続いた江戸時代で鋳造期間されていた期間は、わずかこの9年間のみでした。また鋳造された一朱金は文政一朱金のみとされており、文政以降に新しい一朱金が発行されることはありませんでした。
文政一朱金は金貨としての品位は最も悪く、摩耗するとすぐに銀色が表出してしまうほど損傷しやすい特徴をもっています。また、小さくて紛失しやすく、不評だったため、流通停止になった経緯がある金貨です。
文政一朱金が1832年まで鋳造された後は、一朱銀が1/16両の貨幣として流通していました。
文政一朱金の特徴・品位
規定とされる量目は約1.4グラムで、品位は金が12.3%、銀が87.4%、その他が0.3%となっています。大きさは約11.2×11.2(mm)です。
文政一朱金は江戸期発行の硬貨としては、唯一正方形に近い形をしています。表面に額面を表す「一朱」と桐紋が刻印され、裏面は当時の金座責任者である後藤庄三郎光次の署名「光次」があるのが文政一朱金の特徴です。銀の含有率が約9割と高いため、金貨としては粗悪なものでした。
文政一朱金の価値
品質が悪く、当時は評判が悪かった文政一朱金でしたが、現存数は少ないため、古銭としての希少価値が高く、古銭収集界では高値で取引されています。しかし劣化や損傷が激しいと、高い価値が出ないのご注意を。綺麗な状態で現存しているものは、高額査定になる可能性がありますので、状態を一度ご確認ください。
文政一朱金の古銭買取相場
文政一朱金の古銭買取相場は、数千円程度です。流通期間が短く、数が少ない希少性の高い金貨のため、買取相場は高くなっています。特に、摩耗が少なく表面の金が綺麗に残っているものであれば数万円という買取額になることもあるでしょう。また、表面と裏面が逆さまに彫られているエラー銭などは、より希少性が高くなり、買取額が跳ね上がることにも期待できます。ただし、古銭の買取額は市場の動向に応じても変動するため、今の価値・買取額を知りたい方は、専門業者への査定依頼をおすすめします。
古銭買取で文政一朱金を高く売るコツ
日晃堂でお買取した文政一朱金:表
古銭買取で文政一朱金を高く売るには、古銭の買取実績のある業者に依頼することが大切です。文政一朱金に限らず、古銭は非常に種類が多く、知識や経験がなければ見極めることができません。一般的な中古買取店では、相場以下の買取額になることもあるので、知識と実績のある専門業者に依頼しましょう。また、売る前に手入れはしないようにしてください。古銭などは表面を磨くことで傷ができてしまうことがあり、その場合は買取額がグンと下がります。汚れがあることで買取額が高くなる可能性もあるので、何も手入れはせずに買取に出すようにしましょう。
おわりに
文政一朱金は、江戸幕府が文政改鋳の一環として流通されていました。しかし品位が悪く、小さすぎたため、使いづらいと不評が多かった金貨です。不評のため鋳造期間は短かく、現存している文政一朱金は希少性のある古銭となっています。
さらに文政一朱金は品位が悪かったため、保存状態で見た目に大きな差が出ます。買取り価格が数千円程度から数万円と大きく異なることも。もし古銭買取を検討されている方は、知識と実績がある専門業者を選ぶようにしてください。
私たち日晃堂では、古銭・文政一朱金を専門の査定士が丁寧に評価し、適正な査定・買取を行っています。
※記事内に掲載している買取価格は参考価格となり、買取価格を保証するものではございません。同様の作品であっても査定時の相場や作品状態などによって買取価格は変動いたします。