安政二朱銀は安政6年に貿易用の銀貨として造られました。貿易で使われることを利用し幕府にはとある目論見がありましたが、外国からの抗議で鋳造された期間がわずか22日だった銀貨です。
この記事では安政二朱銀の歴史的背景や特徴だけではなく、その価値や高く売るコツについても詳しく解説しています。ぜひ最後までお読みください。
安政二朱銀とは?
安政二朱銀は江戸時代の安政6年(1859年)に鋳造された銀貨です。当時の日本は、ペリー来航と日米和親条約で、江戸幕府の鎖国体制が終焉を迎えていました。安政二朱銀は、幕府が貿易で国内の金貨が流出することを避けるために、貿易用の銀貨として造られました。このことから「貿易二朱」の愛称で呼ばれています。貿易開始時のレートは、安政二朱銀2枚と1ドルで取引されていました。
安政二朱銀は貿易用のみの流通だったので、さらに国内で安政二朱銀2枚と一分銀1枚を両替する必要がありました。これは幕府がレートを「1ドル=一分銀」とする目的があったと言われています。しかし、外国人大使から「銀貨はそれぞれ同一質量をもって交換すべきである」との抗議があり、安政二朱銀はわずか22日間で鋳造停止となりました。
安政二朱銀の特徴・品位
規定とされる量目は約13.5グラムで、銀が約84.8%、その他が約15.2%となっています。寸法は約2×17×3mmです。表面には額面を表している「二朱銀」、裏には「定 銀座 常是」の文字と子持ち分銅紋がありが刻印されています。
また周囲に玉の額縁があるのが安政二朱銀の特徴です。この裏面にある「銀座」とは当時銀貨の製造を行っていた場所を表し、「常是」は銀座の役職を意味しています。
古銭買取における安政二朱銀の価値
安政二朱銀は銀の含有率が高く、数万円で取引されることが多いです。当時の安政二朱銀は主に貿易のみで使用されており、当時は排他的に扱われていましたが、鋳造期間がわずか22日と短いので、希少価値が高い銀貨です。
歴史的な背景がある銀貨なので収集家だけではなく、歴史愛好家からの人気も高く、高い買取価格になることがあります。傷が少ない美品はさらに高額買取も期待できるでしょう。
安政二朱銀を高く売るポイント
古銭はよい状態であることが高く売るには重要なポイントです。傷や汚れは査定に大きく影響されますので、できる限り良い状態で保管してください。ケースに入れておくと外部の環境からまもってくれるので、おすすめの保管方法です。
また買取市場の相場を確認しておくのも大切です。売るタイミングに価格の変動があると、通常よりも低価格になってしまいます。インターネットなどで買取市場の情報を活用してみてください。そしてなにより古銭に詳しい専門家への査定が最も重要なポイントです。
信頼できる古銭専門店や査定士に正確な価値を査定してもらってください。古銭に詳しくない業者が査定した場合、低価格での買取になる可能性があるので気をつけましょう。
おわりに
安政二朱銀は歴史的背景がある貨幣として収集家や歴史愛好家の間で人気があるだけではなく、わずか22日のみの鋳造だったことが希少性が高く、高額価格が付けられることがあります。安政二朱銀の高額買取をご希望する方は、古銭に詳しい専門家に査定依頼を行ってください。
信頼できる査定士に大切な安政二朱銀の正確な価格査定をしてもらいましょう。私たち日晃堂では、古銭専門の査定士が多数在籍しています。丁寧な評価と適正な査定・買取を行います。ぜひご依頼ください。