お正月の挨拶として送りあう年賀状。近年ではその風習も年賀メールに変わりつつあります。
そのお年玉つき年賀状のくじで得られる「お年玉切手シート」には、郵便切手として使うだけでなく、コレクターの間でプレミアがつくものがあることをご存知でしょうか?
発行枚数が少なかったり、デザインが人気だったりするなど、さまざまな理由で一部のお年玉切手シートは希少価値が高まっているのです。なかには、プレミア価値のつくお年玉切手シートも。
この記事では、「お年玉切手シートと年賀切手の違い」や代表的なプレミア切手の種類とその買取価格を紹介。もしかしたらあなたの手元にあるお年玉切手シートも、予想以上に高い価値を持つお宝切手かもしれません。
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お年玉切手シートとは?
お年玉切手シートは、毎年異なるデザインで発行される特別な小型シートです。シートには、その年の干支や日本の伝統文化などをモチーフにした切手が複数枚並んでおり、「お年玉くじの景品」として発行されることが大きな特徴です。
1950年(昭和25年)に初めて登場してしばらくは、くじの景品でのみ入手できる切手シートでしたが、近年では一般販売(枚数限定)されるようになりました。
プレミア価格がつくお年玉切手シートとは、発行枚数が少なかったり、人気の高いデザイン、あるいは入手困難な非売品の時代に発行された切手シートのことを指します。これらの切手シートは、コレクターの間で高く評価され、通常の切手シートよりも高値で取引されます。
年賀切手との違いは?
「年賀切手」はハガキや封書などを送るときに利用する特殊切手です。主に年賀状で利用されています。
年賀切手とお年玉切手シートは、以下のような違いがあります。
・年賀切手:ハガキや封書で利用する期間限定の切手
・お年玉切手シート:お年玉くじの景品として入手できる切手シート
日本初となる年賀切手は、1935年(昭和10年)12月1日に発売された「昭和11年用年賀切手」。こちらは「渡辺崋山」の「富士」が描かれた図案です。
1950年から始まるお年玉切手シートでは、年賀切手の切手図案がお年玉切手シートの切手にも採用されているため、お年玉切手シートは記念品としての位置づけでコレクションされています。
お年玉切手シートにプレミア価格がつく理由
お年玉切手シートのプレミア価格形成には、需要と供給の関係が大きく影響しています。
もともとは、お年玉くじの景品としての「非売品」であったため、市場に出回る数も限られており、希少価値が高まっているのが大きな理由でしょう。
また、人気の高いデザインや、特定の年代に発行された切手シートなどもコレクターからの人気が高く、需要が高まる傾向にあります。
とくに、1950年から1955年の間に発行されたお年玉切手シートには、高額で取引されている事例が多く見られます。
価値のある代表的なお年玉切手シートの種類
お年玉切手シートのなかでも高い価値を持ち、プレミア切手として扱われている代表的な切手を6つ紹介します。
※下記に記載の市場価格はあくまで目安であり、市場の動向やシートの状態によって変動する可能性があります。より正確な価格を知りたい場合は、専門の切手買取業者に査定を依頼することをおすすめします。
1950年(昭和25年)「応挙の虎」
1950年の「応挙の虎」は、5枚セットになったお年玉切手シートで、円山応挙の名画「龍虎図」のうち虎の部分をモチーフにした力強いデザインが特徴です。
当時の印刷技術では再現の難しかった繊細な毛並みが見事に表現されており、美術的価値も高い逸品です。
初めてのお年玉切手シートということもあり、現在でもコレクターの間で高い需要があります。バラであれば数百円程度、シートの状態であれば、数千円から数万円のプレミア価格がついています。
これらは切手の状態によって市場価格にも開きがあり、状態の良いお年玉切手シートほど高価買取にも期待できます。
1951年(昭和26年)「少女と兎」
1951年(昭和26年)の「少女と兎」では、かわいらしい少女がうさぎを抱く様子を描いた、心温まるデザインがコレクターに人気です。
5枚セットのシートとなっており、切り離されているよりも切り離されていない状態のほうが切手の買取市場でも価値は高くなります。
状態の良いお年玉切手シートなら、数千円程度の市場価格になることも。
1952年(昭和27年)「翁の面」
「翁の面」は1952年のお年玉切手シートで、日本の伝統芸能である能楽で使用される翁の面をモチーフにした、厳かな雰囲気のデザインです。鮮やかな色彩と精緻な描写が、日本の伝統美を感じさせます。
「翁の面」は、日本の伝統芸能である能楽の中で最も重要な曲「翁」で用いられる白い面です。神聖な老人の面で、長寿や天下泰平を願うものとされています。お年玉切手のデザインでは、この翁の面が中央に大きく配置され、その神秘的な姿が表現されています。
前々年と前年は5枚セットのお年玉切手シートでしたが、この年から4枚セットのお年玉切手シートに変わりました。これは、1971年の3枚セットになるまで続きます。
市場価値は状態の良いお年玉切手シートで、数千円程度の価格帯が多く見られます。
1953年(昭和28年)「三番叟人形」
1953年のお年玉切手シートは「三番叟人形(さんばそうにんぎょう)」です。
新年の祝賀の際に舞われる三番叟の華やかな衣装をまとった人形を描いたデザインで、縁起の良いモチーフとして人気があります。
三番叟は五穀豊穣を寿ぐ舞で、黒紋付きに烏帽子姿で鈴や扇を持ち、足踏みをしながら舞う姿が特徴的です。市場価値は状態の良いお年玉切手シートで、数千円程度の価格帯が多く見られます。
1954年(昭和29年)「三春駒」
1954年のお年玉切手シートは、福島県三春町の伝統工芸品である「三春駒」をモチーフにしたデザインです。素朴ながらも温かみのある絵柄が人気を集めています。
この図案には、彦治民芸の九代目「橋本彦治」作の三春駒を採用。簡素ながらも力強いフォルムと、どこか素朴な表情が魅力です。
市場価値は状態の良いお年玉切手シートで、数千円程度の価格帯で推移しています。
1955年(昭和30年)「加賀起き上がり」
1955年のお年玉切手シートで描かれているのは、石川県の伝統工芸品である加賀起き上がりをモチーフにしたかわいらしいデザインに仕上がっています。
図案に採用された加賀起き上がりは「加賀八幡起き上がり」とも呼ばれ、丸みを帯びた形と、何度倒しても起き上がる様子から、七転び八起きの人生を象徴する縁起物として親しまれている郷土玩具です。
前年までは単色刷りの切手でしたが、この年からカラー切手が採用されています。市場価値は状態の良いお年玉切手シートだと、数千円程度の価格帯が多く見られます。
お年玉切手シートを高く売るには?金券ショップと切手買取業者の違い
お年玉切手を売却する際に選択肢として挙がるのが、金券ショップと切手買取業者です。
どちらも切手を買い取ってくれますが、それぞれの特徴や得意分野が異なります。どちらに売却するのが最適かは、お持ちの切手の種類や状態、そして何を重視するかによって変わってきます。
金券ショップは、商品券やギフト券、切手、印紙など様々な金券類を買い取ってくれるのが特徴です。手軽に利用できる点がメリットで、街中でよく見かけるためアクセスしやすいでしょう。しかし、切手に関する専門知識は必ずしも深くなく、プレミア切手の価値を正確に見積もれない場合があります。
そのため、一般的なお年玉切手を売る場合は便利ですが、希少価値の高いプレミア切手は、その価値を評価してもらえない可能性があり、結果として安い価格で手放してしまうケースも。
一方、切手買取業者は、切手の買取を専門に行っているため、専門知識が豊富です。プレミア切手の価値を正しく評価し、適切な価格で買い取ってくれる可能性が高いでしょう。
また、切手の状態や希少性なども考慮してくれるため、高額買取が期待できます。ただし、切手買取に強い業者が少ないといったデメリットも存在します。近くに店舗がない場合には、店頭買取以外に宅配買取や出張買取に対応しているかどうかを確認すると良いでしょう。
まとめると、一般的なお年玉切手を手軽に売却したい場合は金券ショップ、プレミア切手など価値の高い切手を少しでも高く売りたい場合は切手買取業者を選ぶのがおすすめです。お持ちの切手の種類や状態、そして何を重視するかによって最適な売却先を選択しましょう。
おわりに:お年玉切手シートの高価買取なら日晃堂
この記事では、お年玉切手シートがどのような切手なのか、そして種類によってはプレミア価格がつく可能性もあることをお伝えしました。
もしかしたら、あなたのご実家にも、押し入れの奥深くに眠ったままのお年玉切手シートがあるかもしれません。今回ご紹介したプレミア切手以外にも、価値のある古い切手はたくさん存在します。
今すぐ切手アルバムをチェックして、プレミア切手が混在していないかどうか確かめてみましょう。もしプレミア切手が見つかったら、その価値を最大限に引き出すためにも、切手の買取に精通した専門業者に査定を依頼するのがおすすめです。
私たち「日晃堂の切手買取」では業界トップクラスの高価買取を目指し、経験豊富な専門スタッフが、お客様の大切なコレクション切手を一枚ずつ丁寧に査定いたします。
お年玉切手シートはもちろん、バラの切手や中国切手、記念切手など、幅広く取り扱っております。査定は無料ですので、お気軽にご相談ください。
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