「切手の買取相場が知りたい」
「高く売れる切手には何がある?」
など、切手の買取について知りたい方のために相場や種類について解説します。
切手を換金する方法や高額で売るための方法についても触れているため、ぜひ参考にしてください。
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切手の種類とそれぞれの相場
・普通切手
・記念切手
・中国切手
・特殊切手
・航空切手
・年賀切手
・軍事切手
・占領地切手
切手にはさまざまな種類があり、大きく分けて上記の8種類に分類できます。
それぞれどういった切手なのか、概要や相場などを見ていきましょう。
普通切手
額面以上の価値がつく、人気の「桜切手」
普通切手は、郵便料金の納付を目的として製造された切手です。
2024年現在、1円・2円・5円・10円・20円・50円・63円・84円・94円・100円・120円・140円・210円・260円・350円・500円の16種類に加え、慶事用63円・慶事用84円・慶事用94円・弔事用63円の4種類があり、計20種類の普通切手があります。
また、2024年10月1日からの郵便料金改定に伴い、9月2日から新しい額面の切手が登場しました。
新料額として追加される普通切手は、16円・22円・26円・40円・85円・110円・180円・270円・300円の9種類。そして、慶事用85円の2種デザインと慶事用110円を合わせると合計12種類が発行されます。
普通切手の買取相場は額面の50~90%といわれていますが、昔の普通切手は額面以上の価値がつくこともあります。
たとえば、1871年日本で初めて発行された切手である「竜文切手」の買取相場、額面によって3万~50万円です。
日晃堂でお買取した竜文切手
記念切手
第一次世界大戦が終戦したことを記念して発行された世界平和記念切手(正確にはヴェルサイユ条約が締結した記念に発行)
記念切手は、国をあげて行う催しなどを記念して発行される切手で、発行枚数は限られています。郵便切手として使用できますが、収集目的で購入されることがほとんどです。
発行年数や種類、状態などによって価値は変動します。限定的な枚数しか流通していないため、額面以上で取引されることが多いでしょう。
世界最初の記念切手とされているのは1871年4月にペルーで発行された切手で、南アメリカ大陸初の鉄道である「リマ・カヤオ間の鉄道開通20周年」と「チョリヨスまでの鉄道延伸」を記念して発行されています。
中国切手
中国切手で人気が高い「毛首席シリーズ」
中国切手は、中華人民共和国で発行されている切手で、豊富な種類があります。
流通枚数が少ないものや歴史的価値の高いものなどが少なくないため、収集しがいがあることからコレクターに注目されている切手です。
現存数が少ないものや、毛沢東やパンダなど中国を代表するデザインとなっているものなどは人気が高く、高額買取が期待できます。
1枚あたり数万円で取引されることも少なくありません。
▼中国切手についての詳細はこちら
中国切手の価値はどれくらい高いのか?代表作や売却方法も解説
特殊切手
世界の人々が文通によって文化の交流に努め、世界平和に貢献することを目的として毎年発行される国際文通週間切手
特殊切手は、イベントやキャンペーンの紹介、アニメや地域とのコラボ企画など、特定のテーマに沿って発行される切手です。
記念切手と一緒にされることがありますが、国事的行事を記念して発行される記念切手に対して、特殊切手は国事的行事以外のイベントなどに際して発行されます。
年賀はがきや年賀切手についている「お年玉くじ」の景品となっている「お年玉切手シート」も特殊切手のひとつです。
特殊切手は、シリーズ化されているものや販売期間や発行枚数、購入場所が限定されているものなどさまざまな種類があり、コレクターズアイテムとして人気があります。
需要が高いものはバラ1枚あたり数千円で買い取られるものもあるでしょう。
航空切手
航空用切手として初めて発行された芦ノ湖航空切手
航空切手は、航空郵便に使用するために発行された切手です。
日本では1929年から1953年まで発行され、航空郵便制度が速達郵便制度に吸収されたため、現在は発行されていません。
限られた期間に発行されたことから希少価値が注目されており、額面以上で取引されることがあります。バラで1枚数百円から数千円、シートでは数万円から十数万円する可能性があるでしょう。
年賀切手
日本で最初に発行された昭和11年用年賀切手「富士」
年賀切手は、封書や私製はがきなどを年賀状として送付するために使用する切手です。
主に63円と84円の2種類があり、その年の干支や注連縄など年明けに因んだものがデザインされています。販売期間が限られている他、毎年デザインが変わるため、収集目的で購入されることも少なくありません。
富士山やしめ飾りが描かれている年賀切手は高額買取が期待でき、状態が良ければ1枚1,000円前後で買取されるでしょう。
軍事切手
非常に高額で取引され「青島(チンタオ)軍事切手」
軍事切手は軍事郵便に使用される切手で、軍隊や軍人などが郵便物を出したり受け取ったりする際、把握しやすいように発行されました。
現在も国連平和維持軍などで軍事郵便制度が残っていますが、インターネットなど郵便に代わる通信手段が発達したことなどにより、軍事切手はほとんど発行されなくなっています。
日本の軍事切手は、当時の普通切手に「軍事」の文字を加えただけの粗末なものでしたが、現存数が少ないことからコレクターに重宝され、高値で取引されることもあります。
とくに「青島(チンタオ)軍事切手」は極めて希少価値が高く、100万円前後の値がつくこともあるでしょう。
占領地切手
占領地切手は、第二次世界大戦で日本が占領したシンガポール、フィリピン、インドネシア、ビルマなどで発行された切手です。南方占領地切手とも呼ばれています。
当時、日本軍監督下で郵政が行われ、切手も日本にまつわるデザインや日本語が使用された専用のものが発行されました。
相場は種類や額面などによって変動しますが、数万円から数十万円といわれています。
高く売れる切手
・小判切手
・赤猿(子猿)切手
・見返り美人切手
・逓信記念日制定記念切手
・立山航空切手
・年賀切手富士
・菊切手加刷軍事切手
・ビルマ矢野切手
切手市場で高く評価されている切手を8つ紹介します。
小判切手
小判切手は、日本で初めて機械印刷された普通切手です。
1876年から1892年まで発行され、中央に小判型の紋様があることから「小判切手」と呼ばれるようになりました。
発行当時の額面は5厘・1銭・2銭・4銭・5銭で、時代とともにカラーや額面が変わり、全部で30種類が発行されたといわれています。
コレクターの間では、1876~1879年発行分の17種類を「旧小判」、国際郵便用の1883年発行分の3種類を「U小判」、1888~1892年発行分の10種類を新小判と分類しています。
旧小判切手が一番高額になる傾向にあり、17種類すべてをセットで買取に出すと20万円前後の値が期待できるでしょう。
赤猿(子猿)切手
赤猿切手は中国切手の一種で、中国切手を代表する種類のひとつです。
正式名称は「子猿」ですが、背景が赤いため日本では「赤猿」と呼ばれています。1980年に中国で初めて発行された記念すべき年賀切手で、発行枚数は極めて限定的でした。
金粉が使用されるなど価値あるデザインとも相まって、現在では高額で取引されています。バラで1枚数万円、シートであれば10万円前後で買い取られる可能性もあるでしょう。
見返り美人切手
見返り美人切手は、1948年に発行された特殊切手です。切手収集の趣味普及や切手における文化的価値の認知などを目的に設定された期間「切手趣味週間」に発行されました。
デザインは、江戸時代に一世を風靡した浮世絵師「菱川師宣」の「見返り美人図」が採用され、日本初の浮世絵モチーフ切手として現在も注目を集めています。
67×30mmという特殊な大きめサイズということも人気の理由になりました。バラは1枚あたり数百円から数千円、シートは数千円から数万円が買取相場です。
また、見返り美人切手は1991年と1996年にも発行されていますが、1948年以外の発行分はプレミアがつかず額面通りの価値しかないといわれています。
▼切手趣味週間についての詳細はこちら
切手趣味週間シリーズの価値はどれくらい高いのか|高価値とされる作品を紹介
逓信記念日制定記念切手
逓信記念日制定記念切手は、1899年4月20日にそれまでの飛脚制度が撤廃され、郵便制度が新たに設定されたことを記念して発行された記念切手です。
日本初の4種1組からなる小型切手シートであり、販売場所や発行枚数が限られていたことから、貴重な種類として高いプレミアがついています。
9銭5厘・16銭5厘・18銭・33銭の額面が1セットで販売され、いずれも飛行機のデザインが描かれました。バラでも1枚数千円、シートであれば10万円前後の買取価格が期待できるでしょう。
立山航空切手
立山航空切手は1952年に発行された航空切手で、立山連峰の上を飛行機が飛んでいるデザインが特徴です。
主な額面は55円・75円・80円・85円・125円・160円の6種類で、銭単位のものも存在するといわれています。
航空切手のなかでは一番価値が高いとされ、銭単位の額面が高額になる傾向にあるでしょう。
円単位は1枚あたり数百円から数千円、銭単位は1枚あたり数千円から1万円前後の値がつく可能性もあります。
年賀切手「富士」
年賀切手「富士」は、1935年に発行された日本初の年賀切手です。
デザインには、江戸時代に名を馳せた文人画家「渡辺崋山」が手がけた「富嶽之図」が採用されています。四隅に松竹梅の模様、上部には菊花の紋章があり、日本を象徴する図案が特徴です。
国内最初の年賀切手という歴史的価値に加え、希少価値、デザインの美しさなどが評価され、高額で取引されています。
バラでは1枚あたり数百円から1000円、シートでは数万円から数十万円で買取されるでしょう。
菊切手加刷軍事切手
菊軍事切手は、明治時代後期に発行された菊紋の普通切手に「軍事」の文字が加刷された軍事切手です。菊切手は5厘から1円までの15種類の額面が発行されましたが、軍事切手に利用されたのは3銭だけでした。
1枚あたり数千円から1万円が買取相場で、現存数が極めて少ないことから、状態が多少悪くても査定額に大きな影響がないといわれています。
ビルマ矢野切手
ビルマ矢野切手は占領地切手のひとつで、1942年にビルマ(現:ミャンマー)で発行されました。
中央に「矢野」の捺印となるシンプルなデザインで、当時ビルマ郵政再建委員であった矢野静雄が捺印したといわれています。
占領地切手には、もともと現地で発行されていた切手に郵便関係者などの印が加刷された加刷切手と、新規の図案で発行された正刷切手があり、ビルマ矢野切手は最初の正刷切手として注目されています。
希少価値が高く、1枚数千円が買取相場です。
切手を換金する方法は?
・金券ショップ
・ネットオークション
・フリマアプリ
・買取業者
切手を換金する方法としては、上記の4つが一般的です。
それぞれの換金方法や、メリット・デメリットを紹介します。
金券ショップ
金券ショップとは、新幹線の回数券や商品券など、金銭の代わりに使用するチケットを換金してくれる店舗です。切手も対象であるため、金券ショップに持っていくと現金と引き換えてくれるでしょう。
しかし、金券ショップで買取対応している切手は、現行の普通切手がメインです。
歴史的価値や文化的価値の見込まれるコレクター需要が高い切手は買い取ってもらえないことが多いため、高値で売買される切手を現金化したい場合は他の方法を検討しましょう。
ネットオークション
ネットオークションは、ネット環境が整っている場所であれば自分で切手を出品できます。
手軽な方法であり、価値が高い切手であれば価格もつり上がっていくこともあるため、自分で価値が計り切れない際も額面以上の価格で売れる可能性があります。
しかし、相場以下の価格で取引することになってしまったり、個人間取引であることからトラブルとなったりすることも少なくありません。
また、商品管理や発送などの手間が発生することも考える必要があります。
フリマアプリ
フリマアプリは自分で価格を決めて出品できるため、切手の価値や相場がわかっていれば損のない取引をできる可能性があります。
ネットオークション同様、個人間取引で発生するトラブルや商品管理・発送などの労力が発生することには注意しましょう。
価値を見誤ってしまうとなかなか売れず、売却時期を逃してしまうこともあるため、確実に適正価格で売りたい場合は他の方法を検討する必要があります。
買取業者
買取業者は、不用品を買い取って必要としている人に販売する業者です。
切手の買取実績が高い業者であれば、切手に適正な査定額をつけて買い取ってくれるでしょう。
業者との取引であるため、ネットオークションやフリマアプリで発生しがちな個人間取引のトラブルに見舞われることはありません。
また、切手に対して知見が深い査定士が対応することから、損のない取引が可能となります。
▼切手の換金についての詳細はこちら
切手は換金できる?具体的な切手の換金方法とともに紹介!
切手を少しでも高額で売る方法
保存方法に注意する
シートのまま売却する
実績がある買取業者に持っていく
切手を少しでも高額で売るためには、上記3つのポイントを押さえましょう。
保存方法に注意する
切手は状態が悪ければ落ち着いた査定額となってしまうため、保存方法に注意が必要です。ストックブック等に収納し、折れたり破れたりするのを防ぎましょう。
現状以上に劣化しないように直射日光を避けて保管し、皮脂などで汚れないように触る際はピンセットや手袋を使用するのがおすすめです。
また、汚れていたり折れ目があったりしても、自分で綺麗にしようとするのはやめましょう。逆に状態を悪化させてしまう可能性が高いため、汚れや折れ目などはその状態のまま査定に出しましょう。
シートのまま売却する
切手はバラよりもシートの状態が高額になります。
切手シートになっているものは、切り取らずそのまま買取業者に持っていきましょう。バラの状態でも買い取ってもらえる場合もあるため、バラの切手も諦めず査定に出してみましょう。
バラは複数枚持っていくと、1枚ずつより高額になるケースがあります。売却したい切手はすべてセットで持っていき、査定してもらいましょう。
実績がある買取業者に持っていく
買取業者は切手買取の実績が高い業者を選択しましょう。
切手買取の実績がない買取業者に持っていくと、切手の価値を理解してもらえず安く買い叩かれる場合があります。
価値が高いことをわかっていながら安く買い取ろうとする悪徳業者もあるため、買取業者の選定はしっかり行うべきです。
公式サイトなどを確認して切手買取の実績を調べ、買取業者を選びましょう。
おわりに
1871年、日本で初めて竜文切手が発行されてから現在まで、普通切手をはじめとするさまざまな種類の切手が発行されました。
なかには額面以上の価値となる切手があり、切手市場で高額取引されているものもあります。
切手を換金する方法には、金券ショップやフリマアプリ、買取業者などを利用する方法が一般的です。価値が高い切手を安全に取引したい場合は、買取業者に買い取ってもらう方法が良いでしょう。
切手は、ストックブックを使用するなど保存方法に注意し、まとめて売ったりシートのまま売ったりすると、査定額も向上する可能性があります。
買取業者は切手買取の実績がある業者を選択すると、価値を取りこぼすことなく取引できるでしょう。
日晃堂は、切手買取を強みとしており、高い実績を持っています。さまざまな種類がある切手それぞれに対し、豊富な知識を持った査定士が対応するため、価値を見誤ることはありません。
切手の買取をご検討の方は、日晃堂にお任せください。
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※記事内に掲載している買取価格は参考価格となり、買取価格を保証するものではございません。同様の切手であっても査定時の相場や状態などによって買取価格は変動いたします。