やや紅がかった赤い色合いが特徴的な佐渡赤玉石(さどあかだまいし)は、鑑賞石・銘石の世界で珍重されている石のひとつです。ここでは、その特徴や価値についてまとめています。
佐渡赤玉石とは?
佐渡赤玉石は、産地である新潟県佐渡市をはじめ各地で採取される石を指します。名前からして佐渡の特産品のように思われるかもしれませんが、実は北海道や静岡県、富山県などでも採取されています。
しかし品質としては、佐渡市で採取されたものがいちばん良いとされています。
そんな佐渡赤玉石は、鉱物学的には石英の一種です。石英は二酸化ケイ素の結晶で、本来なら無色透明に近い仕上がりになりますが(完全に無色透明のものは「水晶」と呼ばれます)、佐渡赤玉石はその成立過程で赤みを帯びた酸化鉄が入り込むことによって、赤い色に仕上がっています。
独特の色合いがあるということで、鑑賞石の世界では古くから珍重されてきた歴史があります。特に表面を丁寧に磨くと独特の光沢が出てつやつやした質感になるということで、高い人気を誇ります。
また、赤い色は古くから魔を払う効果があると考えられてきた歴史があることから、佐渡赤玉石はパワーストーンのひとつとしても人気があります。
佐渡赤玉石の価値
佐渡赤玉石は、磨き上げたときの光沢や鮮やかな赤、独特の風合いもあって鑑賞石・銘石として高い人気を誇っていますが、それと同時に高い価値を持つ石でもあります。
もちろん多くの鑑賞石・銘石がそうであるように、大きさや形状、状態によって価値は大きく左右され、数千単位の値しかつかないこともあります。
一方で、状態が良ければ数万単位の値がつくことも珍しくありません。
たとえばテレビのお宝鑑定番組で2つの佐渡赤玉石が同時に出品されたとき、一方は数十万円、もう一方は数百万円という大きく違うプライスが発表されたことがあります。