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徳岡神泉（トクオカシンセン） 1896年-1972年
徳岡神泉は明治から昭和にかけて活躍した日本画家。
「神泉様式」とも呼ばれる神泉の画風は奥深く味わいが尽きず、その上象徴的ともいえる独自の日本画は人々を引き付けて止まず、大きな影響を与えたと言われています。
深い印象を与える繊細な地塗りも神泉の画の特徴のひとつです。
神泉は京都市の上京区にて誕生しました。
明治42年に神泉は土田麦僊(大正から昭和期にかけて活躍した日本画家)の紹介により竹内栖鳳の画塾である画塾竹杖会に入り、本格的に画について学び始めます。
その翌年には京都にある工芸学校の絵画科に入学し、卒業までの4年間に銀碑や金碑を獲得するなどの実績を積み重ね、卒業制作である「寒汀」はその作品を学校が買い上げるといった栄誉を受けました。
その後は同じ京都にある絵画専門学校(現在の京都市立芸術大学)へと進学します。
学生時代に数々の実績を残した神泉でしたが、神泉の画の道はずっと順調というわけではありませんでした。
当時の京都画壇は官展に入選することが画家としての第一歩と考えられていました。当然、神泉もここから画家としての道を歩むために在学中に文展へと出品をしますが、上手くいかずにことごとく落選してしまい、思わぬところで挫折を味わう事となりました。
それから12年を経て第6回帝展に「罌粟（けし」が初入選、その後第7回、第8回と作品は入選し自信を取り戻していきます。
昭和22年に出品した「赤松」では日本画独特の描写が省略されており、これが本当に日本画なのか？などといった疑問の声も挙がったといわれています。ですが、この作品こそが「神泉様式」を決定付ける傑作となり、繊細な地塗りの効果が出るなどの独自の画風が確立していく事となりました。
【徳岡神泉・代表作】
- 『狂女』
- 『椿』
- 『後苑雨後』
- 『枯葉』
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