抹茶を入れる茶道具のひとつ、棗(なつめ)。
お稽古に使うようなちょっとしたものから、お茶会で使うような有名作家のものまで、棗には様々な価値や種類があるものが存在します。
今回の日晃堂コラムでは、そんな棗をお点前として使うのに、季節は関係するのかどうかについてご紹介します。
茶道を始めたばかりの方は気になる内容だと思いますので、ぜひご覧ください。
茶道具の【棗】をお点前として使う季節について
茶道具を代表する茶器の一種である棗(なつめ)。形状や色など、棗の種類は多岐に渡ります。
種類が多いため茶道具を始めたばかりの方は色々と戸惑う事や、用途がよくわからないといったことはありませんか?
今回はそんな棗をお点前として使うのに、季節はあるのかどうかについてご紹介いたします。
既に詳しい知識をお持ちの方は、これまでのおさらいのつもりでご覧ください。
そもそも茶道具の棗とは
そもそも茶道具の棗とは、どんな茶器なのかについてご紹介いたします。
棗とは果実の「なつめ」に形が似ているという理由で”棗”と呼ばれるようなった、木製の茶道具のことです(木製以外の棗もあります)。
抹茶の粉末を入れる茶道具ですが、同じように使用される茶入とは用途が異なります。
棗は薄い抹茶(薄茶)を、茶入れは濃い抹茶(濃茶)を入れるための茶器です。
共に同じ抹茶入れですが、抹茶の種類によって使い分けられており、格式高い茶入に対して棗は大衆的な位置付けとされています。
棗の種類
棗は大きさの違いで「大棗」「中棗」「小棗」に分けることができ、棗の基本形とされています。他には縦長の「長棗」や平べったい「平棗」をはじめ、「珠光棗」「紹鴎棗」「利休棗」など、形状の違いによっても種類分けされています。
また、棗は塗りにも種類があり、最も格式高い「黒塗」の他、「溜塗」「一閑張」「蒔絵」なども有名ですね。
棗は木製の漆器というのが基本ですが、九谷焼などの陶磁器製の棗や、和紙や竹製に漆を塗った棗などもあります。
このように、棗には様々な種類が存在するのが特徴です。
棗は季節に関係なくお点前に利用可《結論》
ここまで茶道具の棗の概要に関してお伝えしましたが、結論としては棗を茶道のお点前として使うのに、季節は関係なくご利用可能です。
従って、種類や大きさなどに関係なく、ご自身のお好みで棗を選んでも構いません。
季節は関係ありませんが、お茶会でのお点前に関しては、有名作家などの何十万もするような高価な棗を使用される方もいらっしゃいます。
状況や各個人の金額感覚によって、お好きな棗を使い分けるとよろしいでしょう。
まとめ
今回の日晃堂コラムは、「茶道具の棗をお点前として使うのに季節はあるの?」というテーマでお届けしました。
結論としては、棗のご利用に季節は関係ありません。季節性があるものではないので、状況や好みに応じてお好きなものをご利用いただけます。
日晃堂では茶道具の棗買取を強化しております。もしご自宅で使わない棗や茶道具等をお持ちでしたら、お気軽に日晃堂までお問い合わせください。
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