突然ですが、「茶道具で最も高価なものは何だろう」と気になったことはありませんか…?
今回の日晃堂コラムでは、みなさんが気になっている茶道具で最も高価なものに関してお伝えします。
知っておいて損はしない茶道具の豆知識ですので、ぜひ最後までご覧ください。
【茶道具で最も高価】なものとは
茶道に欠かすことのできないマストアイテムの茶道具。茶碗、鉄瓶、銀瓶、急須、香炉、茶杓など、茶道具の種類をあげると切りがありません。 そんな茶道具の中には、億を超えるほど高い価値があるものも存在します。ここから先は、具体的にどんな茶道具が高価なのかをご紹介いたします。
一般的に高価なのは「国宝」や「重要文化財指定」の茶道具
茶道具には日常使いで使うようなものから、日本の財産となるほど高い価値を持った茶道具が存在します。 一般的に価値が高いのは、国宝や重要文化財指定されているような茶道具で、数も極わずかに限られることから非常に高い価値があります。
ちなみに、文部科学大臣が重要と指定した有形文化財が「重要文化財」、その中から特に優れたものとして指定されるのが「国宝」です。文化によって生み出されたものを「文化財」と言いますが、国宝は最高ランクの文化財ですから、国宝の茶道具には日本最高峰の価値があります。
値段が付けられないほど高価な価値があるといわれる国宝ですが、個人で所有されている方はまずいらっしゃらないため、買取市場で売買されるケースはまずありません。実物を見る機会があるとすれば、一般的には美術館や博物館などで展示されている期間に見れる程度です。
そんな国宝の茶道具ですが、もし値段を付けるとしたら、《億》を超える価値があるとも云われています。
「戦国大名」や「戦国武将」の所持物と記録されている茶道具も高価
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康など、「戦国大名」や「戦国武将」と呼ばれる歴史上の人物が、かって茶道具を愛用していたことはご存知でしょうか?
戦国時代、戦に勝った武士たちの恩賞として与えられていた領地や黄金などが物資不足となり、織田信長が代わりに目を付けたのが茶道具でした。戦の恩賞として茶道具を与えるようになり、やがてそれは「信長公に認められた」証として、武将達にとって価値の高いものとなりました。その価値は、「一国にも勝る価値」を有していたとも伝えられています。その中でも、茶道の祖「千利休」が認めた茶道具は、絶大な価値を誇っていたことでも有名です。
茶道ブームは信長が没した後も豊臣家と徳川家によって引き継がれ、武将たちとって茶道や茶道具は今の紙幣と同じくらい欠かせない存在でした。
「天下の三肩衝(かたつき)」と呼ばれる三大名器の、「初花(はつはな)」「新田(にった)」「楢柴(ならしば)」をはじめ、茶道具と戦国大名や戦国武将との関わりは欠かせないものでしたが、彼らの所有物と記録されている茶道具には非常に高い価値があります。
国宝と同じく、このような茶道具のほとんどは美術館や博物館の所有となっていますので、一般的には市場に出回ることはありません。種類などにもよりますが、戦国大名や戦国武将が所有していた茶道具にもし値段を付けるとすれば、《数千万円から億単位》の価値があると云われています。
「なり平」という黒楽茶碗が過去に7920万で落札されたことも
1997年4月9日に行われたシンワアートオークションで、初代楽長次郎作の「なり平」という黒楽茶碗が、7920万円で落札されたという記録があります。
シンワアートオークションとは、国内最大級の美術品オークションのことで、高級絵画や陶磁器などの競売が定期的に開催されている業界のパイオニアです。そんな大手のシンワアートオークションでも想像以上の金額が付き、当時は大きな話題となりました。 オークションでは7920万円で落札されましたが、市場に出回る際はマージンも加算されるため、末端価格で1億円の値段が付くだろうと予測されています。
【最も高価な茶道具】まとめ
今回の日晃堂コラムは、「茶道具で最も高価なものは何?」というテーマでお届けしました。
「国宝」や「重要文化財」に指定されている茶道具、「戦国大名」や「戦国武将」の所持物と記録されている茶道具が最も高価な部類であるとお伝えしました。
他にも「なり平」の黒楽茶碗が、シンワアートオークションで過去に7920万で落札されたことにも触れましたが、いずれも驚くような桁違いの値段が付いていますね。今回の記事を読んでいただいた方には、最も高価とされている茶道具にどれだけの価値が付くのか、ご理解いただけたのではないでしょうか。
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