日晃堂でお買取した文政南鐐二朱銀
文政南鐐二朱銀は江戸時代後期に流通していた銀貨です。文政南鐐二朱銀は含有率が高く、高品質な銀を原料とした銀貨です。田沼意次が貨幣統一、財政難解消のために造ったとされ、歴史的な背景も大変興味深い古銭です。
この記事では文政南鐐二朱銀の歴史や特徴だけではなく、高く売るコツについても詳しく解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
文政南鐐二朱銀とは?
文政南鐐二朱銀は文政7年(1827年)から鋳造され始めた、3種類ある南鐐二朱銀のなかで最後に発行された通貨です。当時の政権を握っていた老中の田沼意次が造ったとされています。文政南鐐二朱銀を理解するには、まず南鐐二朱銀を理解しなければ始まらないでしょう。
当時の江戸では金貨が流通していましたが、西では銀貨が流通していたため、取引時には両替が必要という使い勝手の悪さがありました。
さらに金貨は枚数計算であるのに対し、銀貨は重さで価値が決まる秤量貨幣だったことも理由とされています。田沼意次は南鐐二朱銀を発行し銀貨も計数貨幣とすることで、貨幣を統一させ使い勝手を良くしましたが、真の背景は幕府が貨幣制度をコントロールする狙いもあったとも言われています。
文政南鐐二朱銀はそんな南鐐二朱銀を改鋳したもので、流通の便宜を図るため小型化したという名目で、財政難に苦しむ幕府が財政再建のために発行したものです。
文政南鐐二朱銀の特徴・品位
規定とされる量目は約7.53グラムで、品位は金が0.2%、銀が97.96%、その他が約1.8%となっています。文政南鐐一朱銀と同じく長方形型の貨幣です。文政南鐐二朱銀は表面に「以南鐐八片換小判一兩」と刻印されています。
また、南鐐二朱銀は作られた時代で「古南鐐二朱銀」「新南鐐二朱銀」に分けることができ、文政南鐐二朱銀は「新南鐐二朱銀」にあたります。いずれも銀の含有量が97.81%と非常に高いことが南鐐二朱銀の特徴です。古南鐐二朱銀は重さが約10.19グラム、新南鐐二朱銀が約7.53グラムなので、重さからどちらなのかが区別つくでしょう。
古銭買取での文政南鐐二朱銀の価値
上質な銀は「南鐐」と呼ばれており、このことからも文政南鐐二朱銀は高品質な銀を原料としていたことがわかります。文政南鐐二朱銀は希少価値のある貨幣の一つであり、特に保存状態の良い美品や、稀少なエラー銭はコレクターから高い人気があります。
また、文政南鐐二朱銀には、その美的な価値もあるといえるでしょう。彫刻やデザイン、材質の輝きなどは、美術品としての魅力もあります。その美しさは単なる貨幣としての価値だけではなく、芸術品としても評価されています。
文政南鐐二朱銀の古銭買取相場
日晃堂でお買取した文政南鐐二朱銀
文政南鐐二朱銀の買取は数千円~数十万円ほどが相場です。良質な銀が使用されており、含有率も高いので、通常の文政南鐐二朱銀でも高い価値があります。中でも保存状態がよく、傷や劣化が少ない文政南鐐二朱銀となると、数万円~数十万円の価値があるでしょう。
また、両面の額縁にある丸い模様がきれいな状態で残っているものを「大型」と呼び、高額査定となります。文字が欠けているエラー銭も高額買取の可能性があります。鋳造の際のミスはごく稀であるため、希少価値が高いとされています。一度お手持ちの文政南鐐二朱銀をご確認してみてください。
古銭買取で文政南鐐二朱銀を高く売るコツ
古銭は文政南鐐二朱銀に限らず買取価格が、現状の状態に大きく影響されます。できる限り良い状態で保管し、傷や皮脂汚れが付かないようにしましょう。ケースに入れて保存すると外部の影響から守ってくれるのでおすすめです。
また、文政南鐐二朱銀を売るタイミングも高価買取には重要です。オークションサイトや古銭市場の価格を参考にすることで、買取相場がわかります。インターネットなどで情報収集を行い、買取価値が高まっているか市場を確認して売るタイミングを見極めてください。
おわりに
多くの貨幣が流通していた江戸時代後期に流通した文政南鐐二朱銀は、銀の含有率が高い良質な銀貨であり、高い価値があります。
田沼意次が貨幣統一させた目的が使い勝手だけではなく、幕府がの貨幣制度のコントロールを狙ったといわれている歴史的な背景も文政南鐐二朱銀の人気のひとつです。文政南鐐二朱銀をより高価格での買取をご希望の場合は、古銭に詳しい専門家に査定してもらうことが重要です。
信頼できる古銭専門店や査定士に相談し、正確な価格で買取をしてもらいましょう。私たち日晃堂では、古銭専門の査定士が多数在籍しています。丁寧な評価と、適正な査定・買取を行いますので、ぜひご依頼ください。
※記事内に掲載している買取価格は参考価格となり、買取価格を保証するものではございません。同様の作品であっても査定時の相場や作品状態などによって買取価格は変動いたします。