特別に陶磁器に詳しくない方でも、一度は耳にしたことがあるマイセン。
洋食器のブランドを代表するマイセンは、その美しいデザインと高級感に定評があり、根強い人気をもっています。
マイセンが人気の理由は、1710年の創立後、一貫してドイツでのみで製品を作り続けられている長い歴史からなると言っても過言ではありません。
この記事では、人々を魅了するマイセンの人気の理由と、高く売るコツについて詳しく説明しています。
マイセンの魅力をもっと知りたい方や、マイセンの売却を考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
マイセンの価値を紐解く長い歴史とは
マイセンの魅力は、創立された時代背景なしでは語れません。
ヨーロッパ最古の硬質磁器として知られているマイセンは、1710年に現在のドイツ、ザクセン州の古都マイセンに生まれ、その後300年もの間、伝統と技術を守り抜いてきました。
古都マイセンの景色
「マイセン」という名前の由来は、ヨーロッパで初めて硬質磁器を生みだしたドイツの名窯「マイセン」からきていると言われています。
17世紀のヨーロッパでは、中国の磁器や日本の伊万里などが人々にもてはやされていましたが、白くて薄い硬質磁器は当時のヨーロッパにある技法では作れませんでした。
王侯や貴族達は、その製法を見つけようと躍起になっていて、その中の1人にドイツのザクセン選帝侯アウグスト強王がいました。
東洋磁器の屈指の収集家であるアウグスト強王は、収集した磁器を城に飾っていただけでなく、錬金術師ヨハン・フリードリッヒ・ベトガーを監禁し、磁器製造の秘法を研究させた人物です。
試行錯誤を繰り返した末、ようやく磁器に近いものを作り上げ、1709年には白磁製法を解明させました。
こうして1710年、ついにヨーロッパ初の硬質磁器窯「マイセン」が誕生したのです。
マイセンシリーズで価値が高い作品
300年以上の歴史を持つマイセン。300年以上の歴史を持ち、長きに渡り高い芸術性と品質が世界中の人から今日まで愛されてきました。特に人気があるのコレクションを紹介します。
・スワンサービス
・ブルーオニオン
・ロイヤルブロッサム
スワンサービス
純白色の磁器に金彩で描かれた、白鳥レリーフは食器の美しさをさらに際立たせています。
レリーフ模様の白鳥は、躍動感が見事に表現されている品です。
テーブルウエアの原点との言われており、メインの白鳥の他に、魚や女神など水に関するモチーフと伯爵の紋章が表現されています。
ブルーオニオン
1739年に誕生した以来、現在でも人気のマイセンの代表作です。
図案のもとは桃やザクロでとなっており、この桃やザクロは中国で繁栄を象徴する縁起の良い柄だったので、取り入れられました。
しかしヨーロッパでは馴染みのない果物だったので、簡略化された後、玉ねぎのような形に変化したことから、「ブルーオニオン」と呼ばれるようになりました。
ロイヤルブロッサム
花のレリーフが美しいロイヤルブロッサム。レリーフの源は、1739年に白いガマズミの花をモチーフに作られた「スノーボール装飾」です。
アウグスト強王の息子のアウグスト3世が、最愛の王妃であるマリア・ヨゼファへ「枯れない花を贈りたい」という願いから誕生しました。緻密に描かれた花模様が、優雅な高貴な時代を彷彿とさせます。
マイセンの価値が高い理由とは
マイセンの絵付け技術は、ドイツの無形文化遺産に登録されています。
磁土を掘る過程から最後の仕上げまで全て、熟練した職人がひとつひとつ手作りでおこなっており、完成した作品は、マイスターによる厳しいチェックをクリアしなければいけません。
また、職人の伝統技法も、厳しい修行によって受け継がれています。マイセンの絵付師になるには、まず国立マイセン磁器製作所付属養成学校に入学する必要があります。
その後は実践的な修行を行い、資格試験に合格しなければいけません。この絵付師になるまでの莫大な教育費が、マイセンの値段に反映しているとされています。
マイセンの価値を高めるコツとは
マイセンに関わらず、洋食器の売却は、なるべく早めに買取業者に依頼されることがオススメです。自宅での保管は破損や劣化のリスクが高まるので、プロに任せましょう。
また、洋食器も、流行や価値観の変化によって価値が変動してしまう可能性があるので、早い段階で買取り業者に相談してください。
おわりに
マイセンの美しい魅力は、長い歴史と熟練職人による厳しい製法で、洋食器の中でも特に高く評価されています。マイセンは長い時と、代々から厳しい職人の手を経て、世界中の人々を魅了してきました。
美しくもはかないマイセンをより多くの方に見てもらいたいと、売却を考えている方はぜひ一度ご相談ください。
私たち日晃堂では、ブランド食器専門の査定士が丁寧に評価し、適正な価格で買取を行っています。