掛軸とはどういう定義?
掛軸と聞くとパッとイメージできると思います。床の間に飾っている掛物のことです。
「自宅ないしどこかの家で飾られているのを見たことがある」、という人も多いと思います。現実に見たことはなくても、時代劇などで飾られているのを見たでもいいでしょう。日本の文化において掛け軸とは日本の古美術文化において語ることを忘れてはいけない、そんな代物なのです。
ですが、実際に掛軸とはどういうものを指すのでしょうか。ふんわりとイメージする事が出来ても掛軸の詳細を事細かに語れる人は中々いないと思います。ですので、ここでは掛軸とはどういうものなのかをご紹介します。
掛軸とはこういうものです
掛け軸とは書画を布や紙で表装して竹木などの軸をつけ、床の間などに掛けるように仕立てたものをさします。縦長のものを縦軸、条幅といいます。横長のものは横幅といいます。掛物、掛字、掛幅ともいいます。
単純に言えば、巻物のように長くまとめられた表装の中に付けられている画画や書などを鑑賞するために用いられるものとなっており、自宅に床の間など和室がある人なら、自宅に飾られているのを見たことがあるという覚えを持っている人も多いかと思います。
床の間において掛け軸は非常に重要な役割を担っている室内装飾として使用されています。何をそんなに重要視しているのか、という点についてですが掛け軸は古来から魔よけや運気の呼び込みといった面を含め、様々な用途で使用することにより、どのような効果をもたらすかによって掛け軸の種類も選んでいくことになります。
掛け軸にも種類はあります、それこそ前述に記載したようにそれぞれの掛け軸には特性を持っています。どの特性を持っている掛け軸を飾るかによって床の間を中心とした家内に運気を呼び込むことが出来る、そう考えられていたのです。
具体的な掛け軸の種類については次のようなものがございます。
【本紙】
表装する作品自体のこと
【表紙】
本紙以外の表装した部分を総称したもの 八双や軸は除く
【一文字】
質の高い裂地を使って本紙の上下につけたもの 金襴や銀欄がほとんど、上にあるものを上一文字、下を下一文字
【中回し】
中縁や中とも言う。本紙の左右の中廻しを「柱」という
【天地】
中回しの上下にあるもの
【風帯】
天の部分の左右を3等分し、その境目に天の長さ分垂げたもの
【露花】
垂風帯の下端の左右に小さな総のような綿糸をつけたもの
【細見】
本紙の周辺・天地と中回しとの間・中回しと一文字との間に入れる細い筋
【明朝】
丸表具などの総縁の左右につけた細い縁を言う 中国の明朝時代に流行ったのが語源
【軸棒】
軸先をつける木の棒で、材質は杉の白太
【八双】
掛け軸の一番上につける半月形をした木
【紐】
掛緒と巻緒に使用する平紐
【鐶】
八双の山の部分に打ち付ける座金と掛緒をとりつける釘とからなる
【巻絹】
掛け軸を巻いたとき、外に表れる部分に使用する薄い絹地
【軸助】
軸を助けるために軸の裏の両端に張る小さな紙片
【外題】
掛け軸の内側を巻いて、上巻絹のところに張る紙片
【小口】
掛け軸を巻いたときの左右の両端
【巻紙】
巻緒を巻いたとき、巻緒で表具を傷めないように巻緒の下に当てて巻く紙
掛軸の定義のまとめ
このように掛軸とは、ただ単に縦長の紙に描かれた絵や書のことではなく、使用用途や各部の名称など細かなルールがございます。もちろん個人の好みで好きな掛軸を掛けるという事で問題はありません。あくまで元々の由来のようなものなのでこのような知識を得る事で掛軸を更に好きになるきっかけになれば幸いです。
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