ここでは鑑賞石・銘石の世界で特に有名な存在である瀬田川石(せたがわせき)についてまとめています。
瀬田川石は、滋賀県の瀬田川という川の流域で採取されることからそのように呼ばれていますが、その特徴としてはどのようなことが挙げられるでしょうか。また、その価値について解説します。
瀬田川石とは?
冒頭でも紹介したように、瀬田川石は滋賀県の瀬田川の流域で採取される石のことを指します。
琵琶湖に端を発する瀬田川の流域は、昔から鑑賞石にピッタリの良い形をした石が取れるということで有名であり、いつしか「瀬田川石」と呼ばれるようになりました。
また瀬田川石ならではの特徴としては、
・梨地(なしじ)
・虎石(とらがいし)
といったさまざまな細かい種類に分けられることが挙げられます。
「梨地」は、石の表面にフルーツの梨の皮のようなぶつぶつの斑点が見られることからそのように呼ばれています。また「虎石」は、トラの毛皮のような模様が入っているものを指します。
特に目立った模様がない瀬田川石も鑑賞石・銘石の世界では有名ですが、梨地や虎石となると独特の趣があるということで愛好家に好まれています。
瀬田川石の価値
瀬田川石は、鑑賞石・銘石の世界でも特に「水石」という楽しみ方をするのに向いているということで、高い人気を誇ります。
石の形を見て山水の風景に見立てるというのが水石の基本で、水を入れた盆の上に石を置いたり、水をかけて色の違いを楽しんだりします。
瀬田川石は、その独特の質感から水石に適しているとされており、物によっては10万円以上の値がつくこともあります。特に、人の手が一切入っていない100%天然の瀬田川石は、高い価値を誇ります。