宝飾品やパワーストーンとして、また工業の分野でも使用されている石英(せきえい)は、どんな特徴を持っているのでしょうか。また、価値が高い石英とはどのようなものなのでしょうか?
ここでは、そんな石英の基本知識をまとめています。
石英とは?
石英は二酸化ケイ素が結晶化したもので、きれいな六角柱の結晶になっていることが多いという特徴があります。
一口に石英といっても実はさまざまな種類のものがあり、無色透明の水晶、赤褐色や緑色の中にキラキラした雲母などの微粒子が含まれている砂金石なども石英の一種です。
そんな石英は、古くから宝飾品の原料として使われてきた歴史があるほか、石英の粉を原料にした「石英ガラス」はフラスコやビーカーなどの化学器具の材料として用いられたりしています。
またかつては火を起こすための「火打ち石」として使われていた歴史もあります。まさしく万能の石であるといえるでしょう。
ちなみに石英という名前は、「石の中で最も優れたもの」という意味から付けられたという説があります(そのほかにも諸説あります)。
石英の価値
石英には、すでに挙げた「水晶」や「砂金石」の他にも、「碧玉(へきぎょく)」や「瑪瑙(めのう)」などの種類があります。
碧玉は、酸化鉄などの不純物によって青や赤、黄色、緑などさまざまな色がついた石英を指し、瑪瑙は不純物によって縞模様が形成された石英を指します。
水晶や砂金石、碧玉や瑪瑙はそれぞれ宝飾品や仏具などに使用されており、高い価値を持つものもあります。たとえば砂金石の場合、緑色のものは翡翠に似ていることから「インド翡翠」と呼ばれて昔から珍重されてきた歴史があります。
また水晶は、昔から占いで使用されてきた歴史を持つこともあり、パワーストーンとしての価値を持っています。特に年代物の水晶は骨董品として高い価値を持つ傾向にあります。
石英のお手入れ・保管方法
水晶や砂金石、碧玉を含む石英は、正しいお手入れや保管の方法を知らなければ思わぬことで価値を下げる結果になってしまうことがあります。
たとえば、石英は直射日光に長くさらされていると紫外線の影響を受けて色が変化してしまう可能性がありますし、柔らかい性質を持っているので、硬いものにぶつけたり落としたりすると傷ついてしまう場合があります。
また、急な温度変化によってヒビが入ってしまうおそれもあります。
これらのように石英の取り扱いとしては、
・保管する際は他のジュエリー類とは別にすること
・直射日光や高温多湿は避けること
・水を使って洗ったあとは乾いた布で拭いて乾燥させること
などを心がける必要があります。