今では旧千円札となってしまいましたが、少し前まで発行されていた「夏目漱石の千円札」に価値があるかどうか気になりませんか…?
今回の日晃堂コラムでは、古銭買取における「夏目漱石の千円札の価値」に関して調べてみましたので、ぜひ最後までご覧ください。
夏目漱石の千円札とは
「吾輩は猫である」「坊っちゃん」「こゝろ」など、日本の小説家や評論家として有名な「夏目漱石」。
英文学者としても活動するなど、明治時代の文豪として、そして、かっては日本の千円紙幣の肖像だったことでも有名ですね。古銭の中では比較的新しく、近年まで発行されていた紙幣のため、自宅や財布の中に眠らせたままの方も多いでのはないでしょうか。
今回はそんな、「夏目漱石の千円札」の価値について深堀りしてみました。
夏目漱石の千円札の概要
夏目漱石の千円札は1984年(昭和59年)11月1日から発行され、2007年(平成19年)4月2日に支払停止日(日本銀行から市中銀行へ当該券種の支払いを停止した日のこと)を迎えるまで、日本で発行されていた旧千円紙幣です。表面には夏目漱石の肖像画が、裏面には2羽の鶴が向かい合ったデザインが施されています。「日本銀行券D号券」とも呼ばれ、現在発行されている野口英世が肖像の千円紙幣は、「日本銀行券E号券」に分類されています。
発行停止となってからまだ10年と少しであることに加え、発行枚数もかなり多く、「受け取ったお釣りの中に夏目漱石の千円札が紛れていた」ということもそう珍しくはない紙幣です。長きに渡って発行され、紙幣に記載される「記号番号129億通り」すべての数字を使ってしまったため、黒色、青色、褐色、暗緑色の順で記番号が「色分け」されています。
夏目漱石の千円札は使える
2007年に発行停止となってから10年以上が経過する夏目漱石の千円札ですが、法律上は現在でもお金として使える”現行紙幣“です。日本銀行が現在有効と認めている現行紙幣なので、今でも普通にお店などでご利用いただけます。旧千円紙幣ということで、「少しは高く売れるかもしれない」と期待されるかもしれませんが、上述したように比較的近年まで多数発行されていたため、プレミアが付くような価値は基本的にはありません。
夏目漱石の千円札は現行紙幣として使えますので、そのまま額面通りの紙幣として使うことが望ましい古紙幣です。
しかし、一部ではプレミア価値の高い夏目漱石の千円札も存在します。
夏目漱石の千円札で【プレミア価値】があるもの
既にお伝えしたように、夏目漱石の千円札の価値は基本的に額面通りですが、プレミアが価値が付いているものも一部存在します。ここからは、希少価値のある夏目漱石の千円札についてご紹介します。
高く売れる夏目漱石の千円札をお探しの方は、ぜひ参考にしてみてください。
帯付き
夏目漱石の千円札には、「帯付き(帯封)」と呼ばれる紙幣100枚を束にし、帯を付けたものが存在します。
1枚1枚をバラで買取に出すよりも、この状態で買取に出す方が買取価格は上がりやすくなります。帯付きの紙幣は番号順に収められているため、もし、その中にゾロ目や珍しい記番号(アルファベットと数字が組み合わされた、紙幣の背番号のようなもの)が含まれていると、さらに高額での買取が可能です。
ただし、紙幣の状態や弊社の在庫状況などによって、額面以上でのお買取ができかねる場合がございます。古紙幣は銀行で現行紙幣への交換(両替)も可能ですが、帯付きでも額面以上の価値が付かないような夏目漱石の千円札の場合、そのまま千円札としてご利用いただくことをお勧めいたします。
エラープリント
エラープリントとは印刷がずれていたり、裏に印刷されるはずのデザインが表に印刷されてしまったり(裏写り)、裁断ミスで紙幣の一部分が切り取られていなかったり(福耳)するなど、紙幣の印刷にエラーが見受けられる紙幣のことをいいます。買取相場は紙幣の状態や種類によっても変更しますが、エラーの度合いが大きいほど希少価値が高く、より高価買取が可能となります。
例えば、市場では透かし部分が大きくずれて印刷された夏目漱石の千円札が見つかっていますが、買取価格は額面の10倍以上の値段で取引されています。まさしく、「プレミア紙幣」といえますね。
レアな記番号
レアな記番号とは、珍しい数字やアルファベットが組み合わされた紙幣の番号(記番号)のことです。
具体的には、以下の通りとなります。
ゾロ目
20数年間にも渡り、129億通りの記番号が存在する夏目漱石の千円札。 記番号の違いが、黒色・青色・褐色・暗緑色と4色(4種類)あるため、単純に希少価値が高いゾロ目も4倍出回っていることになりますね。
例えば、夏目漱石1000円札の記番号が”111111”や”333333”などのゾロ目の場合は希少価値が高いため、額面以上の買取価格がお付けできる可能性が高くなります(繰り返しになりますが、実際の買取価格は紙幣の状態や弊社の在庫状況などにもよります)。
キリ番や珍番
キリ番とは、例えば”000001”や”100000”などのキリの良い数字のことです。 他には、”123456”のような階段状の記番号(上り番)、”777777”のような珍しい記番号も人気があります。
さらに、”A○○○○○○A”や”ZZ○○○○○○Z”など、アルファベットもキリ良く揃っている記番号は希少価値が高いですね。
ラスト番号(ZZ-Z券)
A-A券のトップ番号に対し、”ZZ○○○○○○Z”のように「Zから始まりZで終わる」紙幣ナンバーは、通称「ラスト番号」と呼ばれています。 こちらの希少価値も高く、特に最後の記番号となる「ZZ900000Z」の夏目漱石1000円札の取引事例はなく、もし買取に出るようなことがあれば”時価”で取引となります。
それ以外のラスト番号(ZZ500246Zなど)は比較的多く出回っていますので、「ZZ900000Z」の記番号ほどの価値はありません。
まとめ
今回は「夏目漱石の千円札の価値」について、ご紹介いたしました。
夏目漱石の千円札は古紙幣であるものの、比較的近年、かつ非常に多く発行されているため、際立つようなプレミア価値は付いておりません。多くのケースでは額面通りの価値となりますが、一部の記番号やエラー紙幣には額面以上の価値が付いており、コレクション品としても人気です。
骨董品買取の日晃堂では、古銭買取も行っております。額面以上の価値がない夏目漱石の千円札に関しては、現行紙幣の千円札と同じようにATMなどでもお使いいただけますので、そのまま紙幣としての利用をご案内させていただく場合がございます。しかし、価値の高い夏目漱石の千円札に関しては、その価値に見合った買取価格をお付けいたします。
夏目漱石の千円札をはじめ、気になる古銭があれば、お気軽に日晃堂まで問い合わせください。
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