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ダイヤモンドの産出国ランキング|主な国はどこ?産地で買取価格は変わるのかを解説

ダイヤモンドと言えば、アフリカのイメージが強いかもしれませんが、実は極寒のロシアやカナダも世界有数の産出国です。本記事では、2024年の統計データをもとに、最新のダイヤモンド産出国ランキングトップ10を詳しく解説します。

国ごとの生産量だけでなく、原石の特徴や歴史的背景も深掘りします。さらに、多くの方が気になる「産地によって買取価格は変わるのか?」という疑問についても、プロの視点からダイヤモンドの価値を決める基準をわかりやすくお伝えします。

お手持ちのダイヤモンドの本当の価値を知りたい方や、少しでも高く手放したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

 

世界の天然ダイヤモンド産出国ランキングトップ10

ダイヤモンドの採掘地図は、地殻変動や経済情勢によって刻々と変化しています。

「キンバリー・プロセス(KPCS)」は、紛争ダイヤモンドの流通防止を目的とした国際的な枠組みです。本記事では、同機関が公表する2024年統計(Annual Global Summary)に基づき、ランキングを作成しました。

ここでの順位は、鉱山から採掘された天然原石の「生産量(カラット)」を基準としています。

かつて上位だった国が順位を下げ、新たな国が台頭するなど、最新の勢力図を知ることは、ダイヤモンドの「今」の価値を理解するうえで非常に重要です。

それでは、世界シェアの大部分を占めるトップ10カ国を詳しく見ていきましょう。

世界のダイヤモンド産出国ランキング(2024年)

順位 国名 生産量(カラット) 世界シェア(%)
1位 ロシア 約3,732万 34.6%
2位 ボツワナ 約1,812万 16.8%
3位 アンゴラ 約1,403万 13.0%
4位 カナダ 約1,332万 12.3%
5位 コンゴ民主共和国 約979万 9.1%
6位 南アフリカ 約534万 4.9%
7位 ジンバブエ 約529万 4.9%
8位 ナミビア 約232万 2.1%
9位 レソト 約69.6万 0.6%
10位 シエラレオネ 約57.4万 0.5%

上位の国々では、生産量の多さだけでなく、産出されるダイヤモンドの「品質」や「形状」にも、それぞれ独自の特徴があります。

ここからは、ランキングTOP10の国ごとに、知られざるダイヤモンド事情を詳しく見ていきましょう。

1位|ロシア

世界最大の国土を持つロシアは、ダイヤモンドの生産量においても世界一を誇ります。2024年の生産量は約3,732万カラットで、これは世界全体の約34.6%にあたる圧倒的なシェアです。

ロシアのダイヤモンド産業は、主にサハ共和国(ヤクーチア)などで行われており、大手の「アルロサ(ALROSA)」が中心的な役割を担っています。

アルロサはロシア連邦やサハ共和国などが大株主の公開会社で、ロシア産供給の中核企業として有名です。

ロシア産ダイヤモンドの大きな特徴は、その結晶の美しさにあります。

多くの原石が「クリスタル」と呼ばれる透明度が高く整った正八面体(ソーヤブル)の形状で産出されるため、研磨した際の歩留まりが良く、非常に輝きの強いルースに仕上がります。

また、小粒から大粒までサイズも豊富で、蛍光性の少ない石が多いのも魅力です。質・量ともに安定しており、世界のダイヤモンド市場を支える絶対的な供給源として君臨しています。

2位|ボツワナ

アフリカ南部に位置するボツワナは、ロシアに次ぐ世界第2位のダイヤモンド大国です。2024年の生産量は約1,812万カラットで、世界シェアの約16.8%を占めています。

特筆すべきは、生産量だけでなく「産出額(価値)」においても世界トップクラスである点です。

ボツワナの鉱山は、宝石として通用する高品質な原石の比率が高く、国家経済の柱として厳格に管理されているほど。

主要な鉱山である「ジュワネング鉱山」は、単一の鉱山としては世界で最も価値のあるダイヤモンドを産出することでも有名です。

ボツワナ政府とデビアス社が共同出資する「デブスワナ社」によって運営され、その収益は国のインフラや教育に還元されています。

ボツワナ産のダイヤモンドは、透明度が高く、クリアな輝きを持つものが多いため、ハイジュエラーからも高い信頼を得ているのが特徴です。

3位|アンゴラ

近年、ダイヤモンド産業で著しい成長を見せているのが、アフリカ南西部のアンゴラです。2024年の生産量は約1,403万カラット(シェア約13.0%)で、3位にランクインしました。

かつては内戦の影響で開発が遅れていましたが、現在は政情が安定し、未開発の有望な鉱脈が多く眠る「ダイヤモンドのフロンティア」として、世界中の注目を集めています。

アンゴラでは、川底などの土砂から採掘する漂砂鉱床と、地下深くのパイプ鉱床の両方が存在します。

とくに北東部ルンダ地方のカトカ鉱山は、世界有数の大規模な露天掘りダイヤモンド鉱山として有名です。

また、アンゴラ産のダイヤモンドは、比較的大きなサイズの原石が発見されることも多く、淡い黄色やブラウンがかった色味を持つ石も見られます。

政府が透明性の高い取引システムの構築を進めており、今後さらに生産量を伸ばすと予測されている注目の産地といえるでしょう。

4位|カナダ

「クリーンでエシカル(倫理的)なダイヤモンド」として、世界的なブランド価値を確立しているのがカナダです。2024年の生産量は約1,332万カラットで、世界シェアの約12.3%を占めます。

カナダの鉱山は北極圏に近い永久凍土の湖の下などにあり、ダイアヴィック鉱山やエカティ鉱山が有名。採掘コストはかかりますが、カナダは一般に厳格な環境規制・労働規制の下で操業が行われています。

カナダ産ダイヤモンドの最大の特徴は、その透明度の高さと、紛争とは無縁であると言う「出自の保証」です。

多くの石には、採掘地を証明するレーザー刻印や証明書(カナダマークなど)が付与されており、トレーサビリティを重視する現代の消費者から高く支持されています。

氷のような純粋な輝きを持つ高品質な石が多く、婚約指輪などのブライダルジュエリーとしても非常に人気があります。

5位|コンゴ民主共和国

アフリカ中央部に位置するコンゴ民主共和国(DRC)は、約979万カラット(シェア約9.1%)で世界第5位の生産量を誇ります。しかし、産出されるダイヤモンドの特徴は、他の上位国とは大きく異なります。

コンゴで産出されるダイヤモンドの多くは、宝石用ではなく「工業用(インダストリアル)」に分類される品質の低い石です。

そのため、生産量は多いものの、金額ベースでの価値は比較的低くなる傾向にあります。主にカサイ地方の河川流域などで、小規模な採掘者による手作業での採掘が一般的です。

産出されるダイヤモンドは「ボート(Boart)」と呼ばれる不透明で黒っぽい石が多く、研磨剤やカッターの刃先などに利用されます。

もちろん宝石品質の石も産出されますが、全体に占める割合は低めです。質よりも「圧倒的な量」で世界の産業を支えている重要な供給国といえるでしょう。

6位|南アフリカ

ダイヤモンドの近代史は、この国から始まったと言っても過言ではありません。

20世紀初頭の1905年に巨大な「カリナン・ダイヤモンド」が発見されたことで知られる南アフリカは、2024年の生産量で約534万カラット(シェア約4.9%)となり6位につけています。

歴史ある鉱山が多く、キンバーライト(ダイヤモンドを含む岩石)の名前の由来となった「キンバリー」の町もこの国にあります。

南アフリカ産の特徴は、大粒で高品質なダイヤモンドが産出される可能性も高いことです。

とくにカリナン鉱山(旧プレミア鉱山)は、希少なブルーダイヤモンドの産地としても有名で、世界中のコレクターからも一目置かれる存在。

産出量は全盛期に比べて落ち着いていますが、依然として良質な原石の供給源であり、採掘技術やインフラも整備されているため、安定した品質のダイヤモンドを世界に送り出し続けています。

7位|ジンバブエ

ジンバブエは、独特な地質環境を持つダイヤモンド産出国として知られています。2024年の生産量は約529万カラットで、世界シェアは約4.9%です。

かつては人権問題などで国際的な批判を受けた時期もありましたが、現在はキンバリー・プロセスの監視下で正規の輸出が行われています。

主要な産地は東部のマランゲ地区で、ここは広範囲にわたる漂砂鉱床となっています。

ジンバブエ産のダイヤモンドは、やや品質にばらつきがあるのが特徴です。小粒で表面がコーティングされたような独特の皮膜を持つ原石が多く、加工には高度な技術が必要とされる場合もあります。

しかし、なかには非常に美しいグリーンがかった石や、宝石品質のクリアな石も含まれており、コストパフォーマンスの良いダイヤモンドとして市場に流通。

政府主導で採掘の効率化が進められており、今後の生産体制の変化が注視されています。

8位|ナミビア

生産量ランキングでは8位(約232万カラット、シェア約2.1%)ですが、ダイヤモンドの「品質」において世界最高峰と言われるのがナミビアです。

ナミビアのダイヤモンド採掘は非常にユニークで、陸上だけでなく、なんと「海の中」からも行われます。

大西洋の海底にあるマリーンダイヤモンドは、長い年月をかけて川から海へ流される過程で、川から海へ運ばれる長い過程で低品質結晶が淘汰されやすく、宝石用途に適した原石が多いとされているのです。

実際、KP統計でもナミビアは1カラット当たりの平均価値が高い部類に入ります。

そのため、ナミビア産は生産量こそ少ないものの、1カラットあたりの単価は世界トップクラスの高さを誇ります。透明度が極めて高く、輝きの強い結晶が多く見られるのが特徴でしょう。

デビアス社とナミビア政府の合弁会社「ナムデブ」が高度な海洋採掘技術を用いており、環境への配慮を行いつつ、奇跡のような純度の高いダイヤモンドを採取しています。

9位|レソト

南アフリカの中に浮かぶ小さな内陸国、レソト王国。2024年の生産量は約69.6万カラット(シェア約0.6%)と小規模ですが、ダイヤモンド業界でその名を知らない人はいません。

なぜなら、レソトは「巨大なダイヤモンド」の見つかる確率が極めて高い国であるからです。

標高3,000メートルを超える高地にある「レツェング鉱山」は、世界で最も平均単価が高いダイヤモンド鉱山として有名です。

ここで採掘されるダイヤモンドは、100カラットを超えるような特大サイズで、かつ窒素を含まない「タイプIIa(ツーエー)」と呼ばれる純粋無垢な最高品質の石が頻繁に発見されます。

「レソト・レジェンド」のような歴史的な原石もここから生まれました。

生産量のランキング以上に、その一石が持つインパクトと資産価値において、レソトは他国とは一線を画す特別な存在感を放っています。

10位|シエラレオネ

西アフリカに位置するシエラレオネは、かつて映画の題材にもなった内戦(ブラッド・ダイヤモンド)の歴史を持ちますが、現在は平和を取り戻し、正規のルートでダイヤモンドを輸出しています。

2024年の生産量は約57.4万カラットで、世界シェアは約0.5%ほど。

主な採掘現場は河川流域の漂砂鉱床で、重機を使った採掘だけでなく、地域住民による手掘り採掘も行われています。

シエラレオネ産のダイヤモンドは品質が良いことで知られており、とくに正八面体に近い整った形の原石や、透明度の高い石が多く産出される傾向にあります。

生産量はトップクラスの国々におよびませんが、復興を遂げた国の重要な資源として、公正な取引を通じた地域貢献が期待される産地です。

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産地が違うとダイヤモンドの「特徴」や「品質」も変わるのか?

結論から述べると、ダイヤモンドには産地ごとに原石の「傾向」や「癖」といった特徴が存在します。

たとえば、ランキング8位で紹介したナミビア産は、川から海へ流される過程で品質の低い石が砕けて淘汰されるため、発見される原石の多くが最高品質の透明度を誇ります。

また、ロシア産は「クリスタル」と呼ばれる、歪みの少ない整った正八面体の結晶が多く、研磨した際には非常に美しい輝きを放つ傾向があるといわれるほど。

かつてのオーストラリア産のように、ピンクダイヤモンドが多く採れるといった地域特有の色味もあります。

しかし、私たちが一般のジュエリーショップでこれらの違いを実感できることはほとんどありません。

なぜなら、ダイヤモンドの流通過程において、世界各地で採掘された原石は一度集約され、産地ごとではなく「大きさ」や「品質」ごとに選別されて混ぜ合わされるからです。

一部のブランドが産地証明を行っている例を除き、店頭に並ぶダイヤモンドは「多国籍」な状態であり、産地ごとの個体差よりも、その石単体の持つ美しさが優先されて取引されています。

原石の段階では特徴があるが、カットされると判別不能

ダイヤモンドがまだ「原石(ラフ)」の状態であれば、熟練バイヤーは表面の模様や結晶の形、肌の質感などからある程度の産地を推測できます。

しかし、ひとたびカット・研磨が施されると、産地を特定する手がかりである表面の特徴は、すべて削り落されてしまいます。

ダイヤモンドの主成分は、炭素の結晶(窒素やホウ素などの不純物を含むこともあります)です。そのため、一度カットされてしまうと、見た目だけで産地を特定することは困難になります。

一般的なダイヤモンド鑑定書(例:GIAのグレーディングレポート)では、通常「産地」は記載されません。これは流通過程で産地情報が失われやすいことに加え、産地特定には原石段階からの分析と厳格な管理が必要なためです。

なお近年は、GIAのオリジンレポートのように、原石から研磨までを前提に産地確認を行うサービスもあります。

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産出国(産地)は「買取価格」に影響する? 高額査定の真実

「ロシア産だから高い」「アフリカ産だから安い」といった具合に、産出国だけでダイヤモンドの買取価格が決まることは、実はほとんどありません。

一部の希少なカラーダイヤモンドを除き、市場における評価は、あくまで石そのものの「品質」で決まります。

たとえ有名な鉱山で採れた石であっても、品質が低ければ価格はつきにくく、逆に産地不明であっても、輝きが美しければ高額査定の対象となります。

産地よりも重視される世界基準「4C」

ダイヤモンドの4C(品質)を象徴する、カットの美しい立て爪リングのクローズアップ

ダイヤモンドの価値を決める世界共通の指標、それが「4C」です。

4Cとは、「Carat(カラット=重さ)」「Color(カラー=色)」「Clarity(クラリティ=透明度)」「Cut(カット=研磨技術)」の頭文字を取ったものです。買取の現場では、この4項目を厳密にチェックして価格を算出します。

つまり、どこの国の土の中から出てきたかよりも、「どれだけ不純物が少なく、美しくカットされ、無色透明に近いか」という事実が評価のすべてなのです。

たとえば、同じ1カラットのダイヤモンドであっても、「輝きが鈍い石」と「計算し尽くされたカットで虹色の光を放つ石」とでは、買取価格に雲泥の差が生まれるでしょう。

産地はあくまで原石が生まれた場所に過ぎず、その後の加工によって引き出された美しさこそが、ダイヤモンドの資産価値を決定づける要因となります。

そのため、鑑定書がない場合でも、プロの査定士が4Cを見極めることで、適正な高値を提示することが可能なのです。

ただし「ブランド」や「デザイン」は別格

基本的には「4C」が絶対的な基準ですが、例外的にプラスアルファの査定額がつくケースもあります。それが「ハイブランド」のジュエリーである場合です。

ティファニーやハリー・ウィンストンといった一流ブランドは、使用する石の選定基準が極めて厳しく、ブランドの刻印こそが「最高品質の証」として評価されます。

この場合、ダイヤモンド単体の価値に「ブランド料」や「デザイン費」が上乗せされ、相場以上の価格で買い取られることが一般的です。

また近年では、倫理的な観点から「産地証明(トレーサビリティ)」がついたダイヤモンドも注目されています。「紛争に関わっていないカナダ産」などの証明書が付属している場合、安心感という付加価値が評価されることもあります。

さらに、石そのものの価値だけでなく、指輪やネックレスとしてのデザイン性が優れている場合も、再販のしやすさから査定額がアップする重要なポイントとなるでしょう。

おわりに

今回ご紹介したように、ダイヤモンドはロシアの凍土やボツワナの大地、ナミビアの海といった世界中のさまざまな場所から長い旅を経て、お手元に届いています。

産地ごとに異なる原石の特徴や、背景にある壮大なストーリーを知ることで、お持ちのジュエリーへの愛着がより一層深まったのではないでしょうか。

一方で、資産としての価値を正確に見極めるには、産地へのロマンとは切り離した冷静な「プロの目」が必要です。

先述のとおり、ダイヤモンドの買取価格は産地そのものよりも、4Cという世界基準の品質・デザイン性・ブランド価値によって、大きく左右されます。

買取に出すことをお考えの際も、「古いデザインだから」「鑑定書をなくしてしまったから」と自己判断であきらめてしまう前に、まずはその石が持つ本来のポテンシャルを確かめてみませんか?

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