ペルシャ絨毯の本物と偽物を見分ける3つのポイント
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ペルシャ絨毯が本物かどうかを見分けるときは、つい表面の柄や光沢に注目しがちです。しかし、査定のプロがまず確認するのは裏側です。表の見た目はきれいに再現できても、手織り特有の裏面構造まで同じように仕上げるのは容易ではありません。
現在、イラン現地での職人(織り手)の急減や原材料の高騰により、熟練の技で織られた本物のペルシャ絨毯は世界的に希少価値が高まっています。
この記事では、自宅の絨毯が本物かどうかを裏面から見分けるポイントを具体的に紹介します。
目次
手織りと機械織りを見分ける3つのチェックポイント

1.裏面の結び目(ノット)と「工房のサイン」
一般に手織りのペルシャ絨毯は、職人が一本ずつ糸を縦糸に結びつけて(ノット)織り上げています。そのため裏面を見ると、手作業ならではの力加減による微細なバラつきがあります。一方、機械織りは均一な格子状に規則正しく並んでいるのが特徴です。
また、高級な手織り絨毯の多くは、裏面の端に「工房のサイン(ラカーム)」が文字として織り込まれています。サインの有無や内容は評価要素の一つで、真贋や工房の特定には専門家による確認が必要です。有名工房の作品である場合は、査定額が大幅に上がる可能性があります。
裏面全体を見て結び目に自然なズレがあるか、また端にアラビア文字のようなサインが織り込まれているかを確認してください。
2.フリンジ(房)の構造
手織りの絨毯は、織り基盤となる縦糸の端がそのまま外に出てフリンジになっているため、本体とフリンジが一本の糸で繋がっています。しかし機械織りの場合は、本体を織った後に別のフリンジをミシンで縫い付けている都合上、裏面のフリンジ根元に縫い目やテープ状の補強が見られます。
フリンジの根元をめくり、後から縫い付けられたような不自然な縫い目がないかを確認してください。
3.色ムラ(アブラッシュ)の出方
天然染料で染めた糸は、同じ色でもロットごとにわずかな濃淡の差が出ます。この手織り特有の色ムラが「アブラッシュ」です。
色ムラ(アブラッシュ)の評価は絨毯の格によって異なり、ギャッベなどの素朴な部族絨毯では「芸術的な味」として評価が高まります。一方、後述する5大産地のような「高級都市絨毯」では、色ムラがなく均一で緻密なものほど職人の技術が高いとされ、高額査定になりやすいです。いずれにせよ、合成染料を用いた機械織りでは、手織りの天然染料に見られるような微細な濃淡や奥行きを出すのは困難です。
※注意:糸を燃やす方法は危険です
ネット上で「糸を燃やしてシルクか確認する」という方法を見かけますが、近年の化学繊維は燃え方がシルクに酷似しているものがあります。専門的な知識なしに判断するのは難しいうえ、大切な絨毯を傷つけるリスクも見逃せません。織りの構造を確認する方法が有効ですが、最終的な真贋判断は専門家の査定をおすすめします。
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買取価格に影響する「産地」「素材」「密度」
ペルシャ絨毯の買取価格は、本物であることに加え、「産地」「素材」「織りの密度(ノット数)」によって決まります。特に高密度のものでは、1㎡あたり100万ノットを超える例もあります。制作速度は仕様や工房の体制によって異なりますが、高い技術と相応の時間を要することが多いです。
以下に、日本の市場で特に需要の高い、ペルシャ絨毯の5大産地をご紹介します。
クム産(シルク)
シルク絨毯の代表的な高級産地として知られています。光の角度で表情を変える上質な輝きと、細密に描かれた文様が特徴です。日晃堂では、工房名が確認できたクム産シルク絨毯を、50万~60万円程度でお買い取りした事例があります(状態・サイズ・市場相場により金額は変動します)。

イスファハン産(コルクウール×シルク)
かつてのペルシャ帝国の首都であり、伝統と格式で知られる産地の一つです。「コルクウール」と呼ばれる子羊の胸毛を使用し、柄の輪郭などに部分的にシルクを交織することで、絵画のような立体感を生み出しています。
タブリーズ産(ウール×シルク)
「マヒ(魚)」と呼ばれる緻密なヘラティ文様や、正確な織り目が特徴の産地です。非常に頑丈に織られており実用性が高く、中古市場でも比較的需要が安定している傾向があります。
ナイン産(ウール×シルクライン)
ベージュや白、ブルーを基調とした、日本のインテリアにも馴染みやすい落ち着いた色調が特徴です。ウールの文様の輪郭に白いシルク糸を織り込む「シルクライン」という技法が多用され、上品な気品があります。
カシャーン産(ウール)
ペルシャ絨毯の古典的デザインである「メダリオン(中央のメダル模様)」の原点とされる産地です。ウール100%の肉厚で重厚な仕上がりが特徴で、状態や年代によっては、ヴィンテージ・アンティークとして評価されることもあります。
※上記相場は目安であり、著名な工房(ラジャビアン、セイエディアンなど)のサインがあるものや、色褪せが少ないもの、アンティーク価値が認められるものは、査定額が大幅に上がる場合があります。
※上記産地以外のペルシャ絨毯も査定しております。産地や工房が不明でも問題ありませんので、まずはご相談ください。
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簡単WEB査定産地ごとの織りの密度
ペルシャ絨毯の買取価格を左右する要素の一つが、「織りの密度」です。一般的には1㎡あたりの結び目(ノット)の数で評価されますが、産地によっては独自の密度規格が存在します。
- ナイン産の基準:「La(ラ)」は、縦糸を構成する細い糸の撚り本数の単位です。「6La(シシラ)」「9La(ノーラ)」などがあり、数字が小さいほど細密で高額査定になります。
- タブリーズ産の基準:「Raj(ラジ)」は、約7cm(マキと呼ばれる単位)の間に結び目がいくつあるかを表します。「50Raj」「60Raj」などがあり、こちらは数字が大きいほど高密度・高級品です。
査定現場では、産地ごとの固有の単位に従い、ルーペを用いてミリ単位の緻密さを計測した上で、適正な市場価値を算出しています。
使用感があっても価値が下がるとは限らない
一般的な工業製品であれば、使用による擦れや汚れは減額対象になります。しかし、手織りのペルシャ絨毯はそうとは限りません。
上質なウールやシルクの絨毯は、何十年と使い込まれることで繊維の角が取れて馴染み、毛足が締まることで、新品時には出せない独特の柔らかな光沢と肌触りへと変化します。実際、中古市場では100年近く経過した「アンティーク」「オールド」と呼ばれる絨毯が、当時の定価を上回る価格で取引されるケースもあります。経年変化そのものが価値として評価されるためです。
多少の汚れや部分的な擦れがあっても、手織りの本物であれば高価買取の可能性があります。『古いから』『日常的に使っていたから』といった理由だけで処分を決める前に、一度査定を受けて価値を確認することをおすすめします。
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簡単WEB査定まとめ:自己判断をせず、まずは専門査定へ
ペルシャ絨毯の真贋や正確な価値は、産地ごとの特徴、織りの密度(ノット数)、工房のサインの有無、そして経年による風合いなど、無数の要素を複合的に見て判断する必要があります。これらを一般の方がネット上の情報だけで見極めるのは難しい場合があるため、判断に迷う場合は専門家への相談がおすすめです。
日晃堂では、産地ごとの細かな織りの特徴や、隠れた工房のサインを見逃さない専門査定を行っています。「もしかしたら本物かも」と思う絨毯がご自宅にある方は、ぜひ一度無料査定をご活用ください。
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