ザオ・ウーキー(趙無極)1920ー2013
ザオ・ウーキーは中国を代表する現代アーティストです。
中国で伝統的な絵画技法を学んだのち、パリへ移住し西洋絵画を学びました。そのため中国の水墨画をはじめとした東洋と西洋の美意識を融合したかのような、美しい抽象画を描きます。
2018年に代表作「1985年6月-10月」が約78億円で落札されました。これはアジア人アーティストとして最高落札額であり、ザオ・ウーキーが世界的に評価されていることが伺えます。
東洋と西洋を跨ぎ絵画の本質を求めた世界的中国人現代アーティスト
ザオ・ウーキーは1920年、中国北京の名家に生まれました。
1935年に杭州の国立美術学校に入学し、中国伝統の絵画技法を学びます。その後同校で助教授として働きつつ、自身の表現を模索していきます。
形骸化した中国のアートシーンに不満を持ったザオ・ウーキーは、1948年にパリへ移住をします。「中国のボナール」と呼ばれ西洋で成功しますが、それに満足せずヨーロッパを旅して西洋の絵画を学び吸収していきました。ある時パウル・クレーとの出会いをきっかけに、作風は抽象化を深めることとなります。東洋と西洋の美意識を融合したかのような美しい画ができあがり、ザオ・ウーキーの名声は世界的なものになっていきます。
1964年にフランス国籍を取得し、1993年にレジオン・ドヌール・コマンドゥール賞を受章。また日本でも高松宮殿下記念世界文化賞を受賞し、世界有数の現代アーティストとなりました。
ザオ・ウーキーの没後2018年にはアジア人最高落札額の約78億円で「1985年6月-10月」が落札されます。
ザオ・ウーキーの代表作
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「1985年6月-10月」
シンガポールにある建築プロジェクトのため制作された、三作からなる巨大な抽象画です。
深い青に鮮やかな黄色と緑が水墨画のように交わり合う作品で、その濃淡から抽象画にも関わらず空間的なデザインを感じるかのようです。 2018年にはアジア人最高落札額の約78億円で落札され、ザオ・ウーキーの高まる権威を表したものとなっています。
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