于右任(うゆうじん)1879年–1964年
于右任は、近代中国を代表する政治家のひとりであり、ジャーナリストであり、軍人であり、さらには書家であり詩人でもあったという人物です。政治家としては中華民国の国民党の重鎮であり、書家としては伝統を重んじた書法による見事な作品を残しています。 掛軸にして床の間に据えれば空間がビシッと引き締まるような、重厚感あふれる筆づかいが特徴です。 古典や古い漢詩から採用した詩句、あるいは自作の詩句などを雄渾な筆致で描いた書は高く評価されており、看板などの書を依頼されることも多かったといわれています。 一方、漢字の画数を省略して字を書く負担を軽減する「草書体」の普及に取り組むなど、柔軟な姿勢で書に臨んでいたことも特徴として挙げられます。
反骨精神にあふれた政治家にして、近代中国の偉大な書家
1879年、于右任は現在の中国陝西省咸陽市に生まれました。
当時は清王朝が中国大陸を支配していた時代で、幼い頃から才能豊かだった于右任は1903年に科挙に合格して「挙人」となり、将来を嘱望されます。
しかし、反骨精神が豊かで改革思想を持っていた于右任は、政治を風刺する言動が甚だしく、王朝から目をつけられます。結局は指名手配を受け、上海に隠遁することになりました。
しかし、ここでカトリック系の大学・震旦学院に入学したことをきっかけに政治思想家として頭角を表します。 1906年、日本留学。翌年には帰国し、革命思想を色濃く盛り込んだ出版物を数多く発行します。 やがて、清王朝に代わって国民党が舵をとる「中華民国」が樹立されると、政府の要職について政治家として活躍しました。 しかし、国民党と対立していた中国共産党が内戦の末に政権を握り、「中華人民共和国」が誕生すると難を逃れて台湾に渡り、ここで引き続き国民党の幹部として活動しつつ、晩年まで過ごすことになりました。
このように、その激動の生涯を主に政治家として過ごした于右任ですが、書家・詩人としての活動も盛んに行いました。 政治家として交流を深めた人物に書を贈ったり、公的機関や民間機関に依頼された看板などの書を担当したり……その中には、現存するものも少なくありません。 また、文字の改革にもその手腕を発揮しました。 画数が多い楷書体から、書きやすい草書体へ移行させるために尽力。右任の作品の中には、鮮やかな草書体で書かれたものも多数あります。 一方、伝統的な楷書体や行書体、またその中間に当たる「行楷」という書体で書かれた作品も残されています。
于右任の代表作
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于右任は、伝統の書体を重んじつ独自の境地を開いた書家でした。
中国春秋時代からの伝統的な書法を学ぶ「帖学」を基礎としていましたが、中華民国の政治家として辣腕をふるっていた頃からは「碑学」も取り入れます。 碑学とは、中国南北朝時代に生まれた石碑に刻む書体をもとにした書法を学ぶものです。 以上のようなさまざまな伝統的な書体をインプットした于右任は、帖学と碑学のハイブリッドというべき独自の書体を悟るに至ります。 奇をてらうことはせず、素朴にして雄渾。それでいて、独自の味わいを持つ書が数多く生み出されました。
于右任の作品は『于右任書法全集』『右任文存』などの書物を通じて知ることができます。
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