菊池契月(きくちけいげつ)1879年–1955年
菊池契月は明治・大正・昭和にかけて活躍した日本画家です。
人物画を得意としており、写実主義やヨーロッパのルネッサンスの影響を受け、生涯にわたって多彩な作風の絵画を世に送り出しました。その作品はいずれも高い価値を誇ります。
京都に居を構えて活躍したことから、京都における日本画壇の重鎮とされている画家でもあります。
優れた人物画を残した京都画壇の重鎮
1879年、菊池契月(本名・細野莞爾)は長野県に生まれました。
幼い頃から絵画に興味を持ち、10代の前半で画家になることを志しますが、両親らに反対されたことを受けて出奔(家出)。京都に行き、伝統的な南画の画家として活躍していた内海吉堂に弟子入りします。
しかし、吉堂は契月に教えを授ける中でその類まれな才能が南画に合わないことを見抜き、四条派の画家・菊池芳文のもとに送り出しました。
吉堂の読みが正しかったことは、その後の歴史が証明しています。 芳文のもとでめきめきと腕を上げた契月は、1898年の新古美術展、翌年の全国絵画共進会展において優秀な成績を挙げ、若き俊英としてその名を知らしめます。 またこの頃、師匠の娘と結婚して菊池家の婿養子となり、ここで「菊池契月」が誕生しました。京都市立絵画専門学校の助教授に就任し、画家として、また教育者として活動し始めたのもこの頃です。
大正時代に入ると、歴史や故事に材を取った壮大なテーマの作品を多く生み出していたそれまでの作風から一転して、日常の一コマを切り取った繊細な筆致の作品を生み出します。 代表作の「ゆふべ」(1914年)などは、このときに描かれた作品です。 さらに、1920年には作風をさらに発展させ、事物を執拗なまでに写実的に描く「少女」などの作品を世に送り出します。
そしてまた、転機が訪れます。1922年のヨーロッパ留学の際、フランスやイタリアを巡ってルネサンス期の美術作品に触れ、大きな衝撃を受け、古典主義への回帰を考えるようになります。 帰国後はルネサンス絵画のほか、浮世絵、やまと絵といった日本の古典美術の研究にも励み、そこから吸収した画風を作品に反映させました。後期の代表作「南波照間」などは、このときに上手れています。
その後、多彩な作風を経て戦中・戦後の時代を生き、描いて過ごした菊池契月。 1950年代には京都市立美術大学の名誉教授に就任、さらに京都市の名誉市民に認定され、名実ともに京都画壇の重鎮となりました。
菊池契月の代表作
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「少女」
1920年に発表されたこの作品は、当時、写実主義に傾倒していた契月の代表作。克明な筆遣いで、ふたりの少女をとらえています。
師から受け継いだ四条派の伝統的な画風に独自の新風を吹き込もうとした画家の試みが集約された、近代日本画の傑作といえます。 -
「南波照間」
1928年、菊池契月は沖縄に旅行してその地に暮らす人々と風土に魅了されました。
その感覚が冷めやらぬままに描かれたのがこの作品です。 タイトルの“南波照間”は、「パイパティローマ」という沖縄の伝説の島を意味します。パイパティローマは、沖縄諸島の最南端に位置する波照間島から、さらに南へ行った先にあると伝えられる楽園です。 この作品では、伝統的な沖縄の衣装に身を包んだふたりの女性が美しい風景の中でたたずみ、憩いのひとときを過ごしている姿を描き出しています。ヨーロッパのルネサンス絵画や日本の伝統的な絵画に影響を受け、古典主義に回帰した契月の代表作です。
その他、「名士弔葬」「ゆふべ」などが代表作として知られています。
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