アンセル・アダムスは1902年にアメリカのサンフランシスコで生まれました。
学校という閉鎖的な環境に馴染めなかったアダムスは、学校を12歳で辞め、写真とピアノに熱中します。一時はピアニストを目指しコンサートピアニストとして活動するも、自然を撮影する魅力に惹かれていたアダムスは写真の道に進むことを決意します。

1930年に28歳で写真家デビューすると、瞬く間に有名となります。
ゾーンシステムと呼ばれる写真技法をフレッド・アーチャーと共に開発。白黒の階調を再現することに長けたこの手法で、アメリカの雄大な自然を写し取り、その名誉を確固たるものとしました。

アダムスは撮影以外にも幅広く活躍します。ニューヨーク近代美術館の写真部門創設やアリゾナ大学のセンター・フォー・クリエイティブ・フォトグラフィー創立に尽力。写真の技術書を刊行するなど写真の地位向上や後進育成にも熱心でした。
その功績が評価され、1980年に大統領自由勲章を受賞。アメリカ最高の栄誉を手にすることとなります。