
守屋多々志(もりやただし)1912年–2003年

守屋多々志は昭和から平成にかけて、主に院展で活躍した日本画家です。
1941年に開催された第28回院展で初入選を果たしたのを皮切りに、2001年までほぼ毎年出品。多くの受賞歴を誇ります。また、小品展や春季展、春の院展などにも出品しており、そこでも輝かしい功績を残しています。
その一方で、法隆寺金堂壁画や高松塚古墳壁画などの模写も担当。文化財の保護事業にも尽力しました。
こうした功績が称えられ、文化勲章を授与されたほか、ローマ教皇から授与される騎士団勲章のひとつである聖シルベストロ教皇騎士団勲章も受章しています。
歴史画を得意としており、国内外問わず、世界的に高い評価を得ている画家の1人です。
画壇に限らず幅広い分野で活躍した歴史画の名手
守屋多々志は1912年、岐阜県大垣市に生まれました。
1930年に岐阜県立大垣中学校(現・岐阜県立大垣北高等学校)を卒業したのち、上京して同郷出身の日本画家・前田青邨に師事。日本画を学び始めます。
その翌年、東京美術学校(現・東京藝術大学)に入学した守屋は、さっそくその才能を開花させ、在学中に特待生に選ばれるという快挙を成し遂げます。また、卒業制作で描いた「白雨」が川端玉章賞を受賞するなど、目覚ましい活躍を見せました。
そんな守屋が日本画家として大きく羽ばたくきっかけになったのが、1941年に開催された第28回院展です。ここで「継信忠信」で初入選を果たし、世間の注目を集めました。 以降、2001年に開催された第86回院展までほぼ毎年出品を重ね、数々の賞を受賞することになります。 その一方で、総理府留学生としてイタリア留学を行ったり、法隆寺金堂壁画や高松塚古墳壁画の再現模写を任されたりと、幅広い分野で活躍。また、院展同人に推挙された1974年には愛知県立芸術大学の教授に就任し、教育家としても近代美術の発展に貢献しました。 こうした長年の功績が称えられ、2001年に文化勲章を授与されるものの、2003年、91歳で生涯の幕を閉じました。
守屋多々志の代表作
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「駒競べ」
1977年の第62回院展で文部大臣賞を受賞した作品です。 けたたましく駆ける何頭もの馬が描かれた大作であり、大和絵を思わせるような力強い筆遣い、構図が見る者を圧倒します。 現在は東京都渋谷区にある日本画専門の美術館、山種美術館に所蔵されています。
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「キオストロの少年使節」
修道院の中庭に面する回廊に佇む少年たちの姿が描かれた作品であり、東西交流をテーマとしています。 確かな考証に基づきつつ、守屋なりの現代的な解釈を加えて描かれているのが特徴です。 そんな本作品は第64回院展に出品されたものであり、現在は大阪市北区にある国立国際美術館に所蔵されています。
このほかにも、「初陣」「平家厳島納経」などが代表作として知られています。
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