伊藤赤水(いとう・せきすい)1844年–当代
伊藤赤水は、江戸時代後期から続く「無名異焼」の窯元・赤水窯の当主が代々襲名する名跡です。
2020年現在、伊藤窯一が5代目を務めています。
襲名制で代々「伊藤赤水」の名を受け継いではいるものの、初代から現当主にあたる5代目まで、それぞれに異なる作風が見られるのが特徴です。中でも、「窯変」「練り上げ」を取り入れた5代目の作品は、従来の無名異焼の常識を覆す作品として話題を呼びました。 そして2003年、この斬新な手法、作風が広く認められ、「無名異焼」の分野において国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されました。
無名異焼を生み出した伝統ある名窯元
伊藤赤水の歴史は江戸時代後期、赤水の先祖である伊藤甚兵衛が無名異(新潟県佐渡の鉱脈で採取できる赤土)を陶土に混ぜて焼いたことが始まりとされています。 その後、甚兵衛の孫であり、伝統の技を受け継いだ伊藤富太郎が「伊藤赤水」と号して製陶を開始しました。
以降、伊藤赤水はその名とともに高度な技術、芸術性を代々受け継ぎつつ、4代にわたって数々の名品を生み出していきました。 初代は茶褐色を基調とした「楽達磨」という作品を中心に手がけており、2代目、3代目は同じ茶褐色を基調とした花瓶を制作。また、4代目は薄茶色を基調とした「兎図花瓶」「蝦蟇仙人」などの作品を手がけました。
そんな中、従来の型にとらわれることなく、新たな道を切り開いたのが現当主である窯一です。 従来の無名異焼において、焼きによって黒く発色したもの、つまり窯変したものは不良品とされていました。 しかし、窯一は無名異焼の赤をより引き立てるためには黒が必要だと考え、意図的に窯変した作品を制作するようになります。 この逆転の発想が認められ、1972年に日本伝統工芸展に初入選、さらに1980年の同展にて奨励賞を獲得します。 さらに、窯一は練り上げという技法を取り入れ、複雑な模様付けにも成功しました。 これにより、1985年の第8回日本陶芸展で最優秀作品賞を受賞。 そして2003年、重要無形文化財「無名異焼」の保持者に認定されました。
- 1674年
- 伊藤家が窯を開き、素焼きなどの日曜雑貨を作り始める
- 1838年
- 初代が赤水を名乗る
- 1840年
- 無名異を陶土に混ぜ、楽焼を始める
- 不明
- 2代目、3代目と赤水名が引き継がれる
- 1917年
- 4代目が誕生し、赤水を襲名
- 1977年
- 5代目伊藤赤水を襲名
- 2003年
- 無名異焼が重要無形文化財に認定される
伊藤赤水の代表作
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「窯変」シリーズ
長年にわたって受け継がれてきた無名異焼の歴史を大きく覆した、5代目伊藤赤水の代表シリーズ。ぐい呑み、大壺、香爐など、さまざまな種類の陶磁器を手がけています。 窯の中に置く位置を緻密に計算し、さらに釉薬を使わずに焼き締めることで、赤と黒の鮮やかなコントラストを作り出しています。 また、線状紋や花紋など、独創性と芸術性に優れた模様が施されているのも特徴です。
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「佐渡ヶ島」シリーズ
2009年以降、5代目が新たに制作したシリーズ。 佐渡の岩石や土、特に石粒が取り除かれていないもののみを使い、あえてゴツゴツとしたフォルムに仕上げられているのが特徴です。無名異が佐渡の鉱脈から採れるということもあり、代々続く「伊藤赤水」のルーツを振り返った作品といえるでしょう。 その他、初代から4代目までの伊藤赤水の作品も高い価値を持ちます。
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