歌川広景(うたがわひろかげ)生没年不詳
歌川広景は江戸時代後期の浮世絵師で、歌川広重の門人とされます。
安政から慶応にかけて活動し、大判錦絵「江戸名所道化(戯)尽」などの作品を残しました。活動時期が僅か2年8ヶ月と短く、謎が多い作家です。しかし短いながらにも、他の浮世絵とは一線を画す笑いに溢れた作品を多く残すなど特徴的な作家でした。
江戸をユーモラスに描いた謎多き絵師
歌川広景は歌川広重の門下で、画姓として歌川を称し、広景と号しました。
広景の画業は短く、安政6年から文久元年までのわずか2年8ヶ月でした。
広景の代表作といえば、「江戸名所道戯尽(えどめいしょどうけづくし)」です。
全部で50枚からなるさまざまな江戸の舞台を、笑いに溢れたユーモラスな作品に仕上げています。師・歌川広重の「名所江戸百景」や、葛飾北斎「北斎漫画」などを参考とし、広景ならではの視点を加え江戸に生きる人々の姿を描きました。
「江戸名所道戯尽」の中で、歌川広重と葛飾北斎の両方を参考としたとされる作品が「四・御茶の水の釣人」です。
こちらは人物を北斎漫画の「釣の名人」より。背景を広重の「東都名所 御茶之水之図」から参考として描かれました。釣りを楽しむ人々が描かれ、網を持ち川に入る人の髪に釣り針が引っかかり痛そうな表情を浮かべています。構図や表情、細かな描写までがそっくり再現され、オマージュ作品とまで言えるかもしれません。
また「六・不忍池」も北斎漫画の「泥田棒」のオマージュ作品です。桜咲く花見時期に飲み過ぎてドブに落ちたのか、泥まみれで肩を貸してもらう男性の姿が面白おかしく描かれています。手に持つヒモの切れた草履や、腿の泥手形まで「泥田棒」から完全に模倣しています。
江戸名所道戯尽は、広重や北斎の良さを取り入れながらも、他とは異なる雰囲気をもち、今でも多くの人々の心を惹きつけてやみません。
歌川広景の代表作
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「江戸名所道戯尽 十六・王子狐火」
王子稲荷社とは、狐に縁のある神社として知られ、大晦日には狐の行列神事が行われています。この「十六・王子狐火」では、王子稲荷社で狐たちが大名行列ごっこを楽しんでいる様子が描かれています。大きなザルに座る男は狐に化かされて、お殿様気分でご満悦な表情を浮かべるなど広景の味が盛り込まれた作品です。
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「青物魚軍勢大合戦之図」
安政6年に描かれた3枚続きの浮世絵で、野菜と魚が擬人化されて戦っている様子を描いています。
広景らしいユーモラスな作品ですが、当時の世相や政治的な意味合いが込められていると言われています。前年の安政5年に全国で大流行したコレラは、魚の体内の毒が原因だと考えられていました。そのコレラにかからない野菜と、魚との対立を描いた作品です。当時の社会情勢や人々の思惑を広景らしく風刺的に表現した作品と言えるでしょう。
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