王時敏(おうじびん)1592年–1680年
王時敏は、明~清代の中国で活躍した画家のひとりです。 山水画の名手であり、清時代の最初期における巨匠と目されています。 その特徴は、迫力たっぷりに胸に迫るような雄渾なタッチ。陰影が濃くクッキリとした仕上がりでありつつも、どこか淡さを残した独特の風合いは時敏ならではのものであり、唯一無二と考えられます。 詩作や書にも抜群の才を示し、『西廬題跋』『王奉常書画題跋』といった著書もあります。
そんな時敏は、後世に残る優れた作品を数多く描きましたが、その一方で才能ある若い画家を育てることにも熱心でした。孫の王原祁、また清代における花鳥画の第一人者・惲寿平は弟子筋にあたります。 時敏、原祁、寿平の3人に王翬、王鑑、呉歴を加えた6人は「四王呉惲」と呼ばれて清代中国の大家とされていますが、時敏は特に別格の高評価を得ています。
清代中国絵画の基礎を築いた大家
1592年、王時敏は現在の中国江蘇省に生まれます。 名家の御曹司であり、祖父や父は明王朝の高官をつとめた人物でした。 時敏もまた彼らを継ぎ、明王朝において低からぬ地位(太常寺少卿)について働きました。 同時に、絵画にも取り組みます。幼い頃から詩作や書、絵画の才能をあらわしていた時敏は、同郷の画家・董其昌に学んで腕を磨きます。 さらに、黄公望をはじめとする過去の大家たちの書画を深く研究し、作品に活かします。
このように、公私にわたって栄華に満ちた順風満帆の生涯を送るかと思われましたが、時は明王朝の黄昏というべき時代でした。時敏が52歳の頃、明は滅んで新たに清王朝が生まれます。 これをきっかけに、時敏は引退を表明して表舞台から去り、書画に没頭する生活に入ります。
以後は優れた作品を数多く描きつつ、優れた若い才能を育てることにも注力。特に、孫の王原祁に対しては細やかな指導を行い、彼が独り立ちするのを助けました。 のちに王原祁は「四王呉惲」の中で頭ひとつ抜けた俊英と呼ばれるようになりましたが、それも時敏の熱心な指導があったからこそであるといわれています。 こうして、時敏は清代初期の中国絵画において指導者的な役割を担いつつ晩年を送り、1680年にその生涯を閉じました。
王時敏の代表作
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「倣范寛雪景山水図」
王時敏のあぶらが乗り切った時期に制作されたと思われる山水画です。北宋時代の画家・范寛へのオマージュとして描かれました(タイトルの「倣范寛」は、范寛にならうという意味)。 そのタッチは静謐な世界を表現するために冷静さを保っていますが、あくまでもその奥には迸るようなパワフルな息吹が感じられます。 こちらは現在、京都国立博物館に所蔵されています。
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「紙本墨画江山蕭寺図」
清明な空気に満ちた山水風景の中に、寺院が佇立する姿をとらえた作品です。 淡白な単色の絵に思われがちですが、見ているうちに独特の濃淡と陰影がひんやりした空気を伝えてくるような、豊かな世界観を持った作品であることが分かります。 こちらは現在、文化庁が所有しています。
その他、「巖靜樂図」「浮嵐暖翠」などが代表作として知られています。
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