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卒業後はどこにも属することなく、独学で大理石を用いた石彫を始め、見事にその才能を開花させました。 以後、石彫を中心に数々の作品を出品。多数の賞を受賞しています。

そんな中、彼の彫刻家人生における大きなターニングポイントとなったのが1950年。生まれて間もない長男の死でした。この悲しい出来事を機に、舟越保武は父親同様、洗礼を受けてキリスト教に入信。以降、それまで得意としていた清楚な女性像から離れ、キリスト信仰やキリシタンの受難をテーマとする作品を多く手掛けるようになります。 1967年からは彫刻家として活動する傍ら、自身が卒業した東京藝術大学の教授を務め、後世の育成に尽力しました。1986年には東京藝術大学の名誉教授に任命されています。 しかしその翌年、脳梗塞によって右半身が完全に麻痺してしまい、半身不随の状態に陥ります。 その後、すぐにリハビリを開始し、左手一本で創作活動を続けたものの、2002年に多臓器不全を患い、89歳でこの世を去りました。