向井良吉(むかいりょうきち)1918年–2010年
向井良吉は、昭和から平成にかけて活躍した彫刻家です。 彫刻による抽象表現を追求し、戦争体験のイメージを作品に落とし込んだ「蟻の城シリーズ」をはじめ、多くの優れた作品を世に送り出しました。郷里の山口県宇部市をはじめ、全国各地に野外彫刻として設置されている作品が多く見られるのも特徴として挙げられます。そのほか有名な美術館に所蔵されている作品も多く、いずれも高い価値を誇ります。
現代の抽象彫刻を代表する作家
1918年、向井良吉は京都に生まれました。
彫刻家を志して、1930年に京都市立美術工芸学校(現在の京都市立芸術大学)に入学。卒業後は東京美術学校(現在の東京藝術大学)に入学して学びます。
東京美術学校に在学中の1940年、新制作派協会の第5回展に参加。出品した「臥せるトルソ」という作品が入選を果たして注目されます。
しかし当時は太平洋戦争が激化しつつあった時期で、1941年に学校を繰り上げ卒業。陸軍に入って幹部候補として訓練を受けたあと、南方に送られます。 激戦地となったニューブリテン島の都市ラバウルに配属され、そこで終戦まで過ごします。 戦いのさなかにふと地面を見下ろすと、アリたちもまた戦っている……しかし人間に比べるとはるかに動きが効率的である……そんな印象を持ったことが、のちに代表作となる「蟻の城」を制作するきっかけとなります。
終戦後はマネキン会社を創業しつつ、彫刻家としての活動を再開。1954年にはフランスに渡って最先端の彫刻を学び、帰国後は「飛翔する形態」「発掘した言葉」といった作品を矢継ぎ早に発表します。 1960年代に入ると「蟻の城シリーズ」の制作を本格化させ、作品のひとつは1961年に高村光太郎賞を受賞。日本の抽象彫刻を代表する彫刻家として知られるようになります。
その後は現代彫刻展の運営委員を務め、武蔵野美術大学の教授となって後進の育成にあたり、全国の美術館を巡回する個展を開催するなどさまざまな活動を展開。晩年まで日本の彫刻の発展に尽くしました。
向井良吉の代表作
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「蟻の城」
山口県宇部市のときわ公園内にある「UBEビエンナーレ彫刻の丘」に設置された作品です。 「宇部をテーマにした彫刻」という依頼を受けて向井良吉が制作したもので、アリの巣をモチーフに、鉄骨を組み合わせて仕上げたものとなっています。大型の抽象彫刻作品としては、国内で初めて野外に設置されたものとなり、設置時には大いに注目を集めました。 ちなみに「蟻の城シリーズ」は良吉のライフワークのひとつで、同名の作品は他にも数多く見られます。
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「ヴァイオリン・チェロ」
弦楽器をモチーフにした真鍮製の彫刻作品で、現在は国立国際美術館に所蔵されています。 複雑な形状でありながらもボディや弦をしっかり表現しつつ、その流動性を感じさせるフォルムは弦楽器が醸し出す音をすら表現しているかのような雰囲気があります。
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