野田弘志(のだひろし)1936年–
野田弘志は、日本のリアリズム絵画を代表する画家です。
東京藝術大学を卒業後、イラストレーターとして活躍していましたが、30代半ばから絵画制作に専念するようになりました。野田は、細密に写真で記録したモチーフをキャンバスに再現するリアリズム表現を追求しています。その画風は、10年単位で大きく変化し、黒や金、白やグレーなどの色彩を用いて、骨や卵、人間や花などの存在感をリアリズム表現で描き出しています。
写真絵画のリアリズム
1936年、野田弘志は韓国全羅南道に生まれました。
終戦後1945年に日本に帰国し、広島県福山市や愛知県豊橋市で育ちました。学生時代からデッサンや油彩画を始め、上京後は洋画研究所に通いつつも画家・森清治郎に師事。油彩画を学び始めます。
東京藝術大学に入学してからは、在学中に白日会で初入選し、白日賞を受賞。大学卒業後は、イラストレーターとして活躍しながらも、並行してさまざまな展覧会への出品を続けていました。
1970年には、初個展を開催したことをきっかけにイラストレーターを辞して、画家に専念するようになります。
野田弘志の画業は、下記のように10年単位で時代によって大きく変化していることが特徴です。精密で緻密な描写は写真に影響を受けながらも、リアリズム表現の本質を現在でも追求し続けています。
・1970年代
この時期の特徴は、黒い背景に対して、鳥や麦などのモチーフを細密に描いた絵画です。
黒い背景は、モチーフの存在感を際立たせるとともに、神秘的な雰囲気を醸し出しています。
・1980年代
1980年代からは、黒い背景から金地の背景に変化しました。
金地の背景は、金箔や黄赤系統の絵具を用いた華やかさが特徴です。
・1990年代以降
1990年代以降の作品は、白やグレーを基調色とする壮大な連作が多くなりました。
これらの作品は、骨や卵、球体などのモチーフを組み合わせて、時間の流れや生命の形相を表現しています。
野田弘志の代表作
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「やませみ」
この作品は、1971年に制作した「黒の時代」の代表作のひとつとなります。
ヤマセミは、カワセミ科の鳥類の一種で、白と黒のまだら模様が特徴です。漆黒の空間に浮遊するヤマセミは、羽や肉感、目の細部まで忠実に描き出され、存在感が際立っています。ドライフラワーや松ぼっくりなども、乾いた質感が伝わり、種子の一つ一つまで細密に描かれています。
背景と影の異なる黒の対比は見事で、リアリズムの追求と表現力の高さを示す傑作と言えるでしょう。 -
「聖なるもの THE-IV」
この作品は、2009年からはじめた「聖なるもの」シリーズの4作目で、自宅の庭で見つけた鳥の巣を題材にした作品です。
画面の中央には、繊細で柔らかな産座に2つの卵があります。一方で、鳥達が無数の藁を引きちぎって編まれた巣も共存しており、野田はこの対比に自然の神秘さを感じたのかもしれません。命の尊さ、生と死をテーマに掲げながら、写真を超えるリアリズムを探求し続けています。
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